剣岳から立山へ  (3日目)

 剣沢小屋から望む剣岳

前日の登頂を終えた後、ガスの
晴れ間の瞬時を狙って撮る。

   別山中腹の霜柱

今日の予定は別山から立山縦走。
しかしガスと強風、そして寒い。
早朝、暗闇の中別山に向う。稜線
に出た所で、再度予定通り縦走する
かどうか判断する事にした。

     別山(2874)

風はやや歩く後から吹き付けてきている
ようで、予定通り雄山まで歩く事に決定。
防寒のため一枚フリースを中に着る。

   真砂岳(2861M)

歩いていても寒い。強風が体温を
奪う。9月といえども、一旦悪天候
になると真冬と同じだ、侮っては
いけない。

40年以上前の筆者。別山から
望む剣岳。晴れていればさぞ
良い眺めだったろう。

内蔵助のカールの上部

この下に大きな雪渓が横
たわっているが今日はガス
で見えない。

40年前はこんなだったんだ。

    大汝山(3015M)

暫くは歩きやすい稜線を行く。風は益々
激しくなっているようだ。ガスは一向に
晴れようとしない。その内に富士の折立
(2999M)に着く。岩陰で朝食。弁当を食
べるが、寒くて長居は出来ない。半分にし
て、再び歩き出す。大岩の登りになり、休
憩所が見えた。その奥に大汝山の山頂が
あった。岩ばかりの先っちょと言う感じ。

 ガスの中の雄山神社(3003M)

更に行くと、すぐ目の前に神社の祠が目
に入った。

    鳥居前で

やっとの事で、最後の頂・雄山
に辿り着く。やれやれだ。この悪
天候の中歩いている人もいた。
ツアーの人達に会ったのには驚
いた。

雄山頂上(3003M)

  一等三角点「立山」

この雄山と大汝山、富士の折立を含
めて立山と呼んでいるようだ。そして
我が国で最も早く開かれた山のひと
つと言われている。社務所にはみやげ
物などの売店もあり、休憩も可。暫くス
トーブにあたり暖を取る。

    一の越の山小屋

雄山からは一の越へと急な下りが待って
いた。下る事約1時間で一の越へ。

     雷鳥平

一の越近くまで降りてくるとガスも
少し晴れてきた。

2日前に登った剣御前への
ジグザグの登山道が見える。
一の越からはコンクリートで
固められた緩やかな下りで室堂
へ。観光客がどんどん登って来
る。今やここはまるで観光地だ。

室堂に着き2泊3日の剣岳から立山縦走の山歩きが終わる。立山ソバを食べてバスに乗り込む。
3日目は悪天候に見舞われたが、念願の剣岳には最高の天気で登れてとても思い出に残る山歩き
となる。病み上がりの体でここまでやれた事に大きな自信を持った。次はどの山に行こうか?

還暦後の山へ
百名山へ