5月の穂高

2005年5月9〜13日 晴れ 

←横尾大橋の前で。横尾は槍ヶ岳への登山道と  の分かれ道。ここから槍までは11キロの行程。

←友人と二人、ヒュッテから少し歩いたところで。さあこれからだ。あとはは一歩一歩雪を踏みしめて登っていこう

遥か下のほうにヒュッテが見えている。随分と→
登ってきたんだ。

←ここらでちょっとコーヒータイム

この稜線を越えるとあと少しだ →

←急なのぼりの所で左側には前穂高がついてくる。こんどはここにも行ってみたいと思いながら登る。

←ジャンダルム(傭兵にその姿が似ているから)奥穂高から西穂高へ行くにはここを通ることになる。なんだか険しそうである。いずれここを通って西穂高へ行ってみたいと思う。

その日の穂高山荘での宿泊の登山者は我々2名を入れてたったの4名であった。後の2名は女性(40台ぐらい?)と男性(50台ぐらい)。女性のほうは毎年この山荘に来ているそうでしかも冬も含め年に2,3回は来ているのである。すごい登山家なのだ。もう一人の男性も山男でもう既に仕事をしながら100名山を登ってしまい次は200に挑戦しているようである。最近仕事を中途で退職して当分はやりたいことをするのだといっていた。この二人もまだ年は我々より若いようだが自由人なのだ。

翌日(12日)は朝から曇り。天気予報では雪か雨になりそうだった。山荘を出て下り始めると天気は急速に変わりだした。ガスが出てきて上のほうはガスで何も見えなくなった。下から多くの人が山頂を目指して登って来ていたが、天気は一向に良くならず少し気の毒にも思えた。

本谷橋をすぎたあたりから雨が本格的に降り出し、後は上高地まで雨の中をひたすら歩くのみであった。上高地から乗鞍温泉へ行き乳白色のお湯につかって山の疲れを癒した。山に登った後の温泉は格別である。

奥穂高岳(3190M)の山頂より遠くに →
槍を望む。手前は涸沢岳(3110M)

←奥穂高岳からの眺望。眼下には大正池や河童橋など上高地の全景が良く見える。遠くには乗鞍や御嶽山が見えている。いつまでも見とれてしまう景色である。

涸沢の秋へ
百名山へ
上高地へ

 5月の連休が明けるのを待って上高地へと車を走らせた。天気は2,3日はもちそうだ。深夜に沢渡駐車場に着き、天を見ると星が出ている。安心して少し仮眠をとる。
 しかし一夜明け(10日)上高地に着くと雪が降り出してきた。横尾までは雪が降ったり止んだりだったが、横尾大橋を渡った頃から青空が見えてきた。本谷橋に近づくにつれて雪を踏む回数が多くなってきた。
本谷橋を渡ったところでアイゼンを付ける。ここからが雪山の登りとなる。秋に通った登山道とは少し違う。雪の上にトレースがついているので雪道のほうが歩きやすい気もした。ひたすら歩く、周りの景色を楽しみながら。前方遠くに登って行く人の姿が見える。下のほうからは二人が登ってくる。今この真っ白な大自然の中で見渡して確認できる人間の姿はたったのこれだけ。
 涸沢ヒュッテが見えてきた。今夜の宿である。同室では一日のんびりさんが居てあれこれと情報を教えてくれた。今朝は朝からの雪で彼は足止めになっていたようだ。

涸沢ヒュッテの前で。後方には涸沢岳→
と涸沢槍。私の後ろにトレースがつい
いてそこを明日登る予定。

←ヒュッテ手前より登ってきた沢を見る。遠くに
  東天井岳が見えている。人物は友人。

屏風岩を左手に見ながら沢を登り本谷橋 →まで行く。この屏風の頭からの眺めは絶
景で槍から穂高連峰が一望できる。

←涸沢の緩やかな登り。本谷橋を渡って少し急  な登りをすぎるとこの沢に出る。

雪の上に涸沢ヒュッテが見えてきた。→
その奥には穂高が見えている。気持
は焦るがなかなか着かない。

夕焼けの涸沢槍。秋にはそれは見事な紅葉の中の槍の姿を見ることが出来る。でもこの雪のある槍もやはり良いものですね。
槍の左側のカール上の斜面を今日スキーで滑ってきたという人が同室にいた。彼はこの小屋をベースにして涸沢カールなどを滑ってきたすごいスキーヤーだ。

一夜明けて(11日)翌日は快晴だ。気温はマイナス5度。今日の行程は私の後ろに見えているあの斜面を登り、穂高岳山荘に荷物をデポ(置いて)し今回の山行きの目的である奥穂高岳に登り、山荘まで戻り反対側の涸沢岳にも登っておくことである。これほどの快晴があろうかと思えるほどの良い天気である。アイゼンの音を軋ませながら歩いていく。周りはまったく誰も登っていない。半分ぐらいまで登ると上から一人降りてくる人がいた。そこで少しコーヒータイムとする。雪山でのコーヒーの味はまた格別である。空気も旨い。これ以上何も望まない。遥か下には涸沢ヒュッテが見えている。3時間20分で山荘着。