高妻山

標高:2353M  所在地:長野・新潟県境


登山日:2007年10月22日  晴れ、 歩行時間:約9時間(小休憩含む)、友人と二人

コース:戸隠キャンプ場駐車場(6:00)→(7:00)鎖場→(7:25)一杯清水→(7:45)
   一不動(小休憩)→(8:11)三文殊→(8:50)五地蔵→(10:50)高妻山山頂
   (11:50)→(1:26)五地蔵→(2:21)一不動→(4:00)キャンプ場駐車場


戸隠山の傍にピラミッド形の山がある。それが高妻山で戸隠連山の中で一番高い。 山の写
真をみるとまるで槍の穂先のようだ。「白馬連峰や志賀高原、頚城の山々からいつも遠く眺
めて見飽きない山」と「日本百名山」にも書かれている。どんな山だろうか?行きたくなった。

いつも一緒に行く友人と二人で車を走らせ、深夜、戸隠キャンプ場駐車場に着く。朝の5時ま
で仮眠。駐車場は広く、道を挟んでトイレがあり、その前の道を奥に進むとキャンプ場があ
る。キャンプ場を右に折れて更に行くと牧場入口に出る。車はここまで入れるがトイレがない。

     牧    場

登山口からすぐに牧場に入る。今朝
はかなり気温が下がり、霜が降りて
いて芝生は真っ白になっていた。奥に
一不動が見える。

    最初の鎖場

二つ目のゲートをくぐると道は
樹林帯へと入る。次に小さな
沢に沿って緩やかに登っていく。
途中何度も沢を渡り返し、また沢の
中を登ったりする。雨の後で水量が
多くなれば渡渉になるかもしれない。
やがて鎖場へと着く。

  一枚岩のトラバース

大きな一枚岩を渡るが岩には
足場が掘ってあり鎖もあるので
さほど心配することはないが、
岩が濡れていると要注意。

     一杯清水

小さな滝と鎖場を越えて更に行くと
左に最期の水場がある。注意して
見ないと見落とすようだ。水は冷たく
おいしかった。木にぶら下がっている
札には「ここは一杯清水ではなく、氷
清水と呼んで欲しい。」と戸隠ガイド組
合よりの要望が書かれていた。成る程
水はとても冷たかった。

    一不動避難小屋

急な登りを少し頑張ると一不動に
出る。ここは高妻山と戸隠山への
分岐。小屋内は20人程度寝られる
広さで、数枚の薄いダウンのよう
なものが置いてある。

  一不動よりの眺め

一不動からは山頂まで大小10個の
ピークを越えていく事になる。それぞ
れの頂には小さな祠があり名前が付
けられている。 昔、修験者達が修行
の為にこの山に登っていたそうだ。

二釈迦

黒姫山

三文殊

    高妻山

この辺りから左側の木々の
間から三角錐の高妻山が
見え出した。最後の登りが
かなりきつそうだ。

   鹿島槍ケ岳と五竜岳

突然雪を抱いた山が見えた。先日
登った五竜岳だ。あれから2週間も
たっていないのに山頂付近では
もう冠雪している。五竜に登った時
の事をしみじみと思い出していた。

  

白馬鑓ケ岳、杓子岳、白馬岳

雪をかぶった山々の景色は夏山と
はまた違う雰囲気を持っている。白
い雪の山は神聖なところという気
がする。

四普賢

  雲海に浮かぶ山

東南の方向で菅平高原と
浅間山だろうと思う。

    北アルプス

高度をかせぐとますます展望が
良くなり北アルプスも良く見える。
右端が槍ケ岳。

槍ケ岳(望遠)

    五地蔵

奥に見えているのは高妻山。

焼山、火打山、妙高山

六弥勒

     七薬師

この辺りから登りがきつくなり
高度をぐっと上げる。がまた、
下りがあるのだ。

    八観音

       九勢至

ここから最後の鞍部に一気に下り、
あとは山頂までのきつい登りが待って
いる。

 小さなピークの連続

登ってきた後を振り返ると
小さなピークがあるのが
よく分かる。

   十阿弥陀

山頂はもう少し先だ。

  高妻山山頂(2353M)

晴天に見ぐまれ360度の眺めだ。
後方は後立山連峰の山々。
以下の写真は山頂からの絶景。

鹿島槍ケ岳、五竜岳

白馬連山(鑓ヶ岳、杓子岳、白馬岳、小蓮華山

北アルプス(槍ケ岳・穂高連山)

唐松岳と奥に剣岳(望遠)

五竜岳(望遠)

山頂でコーヒーを沸かし山の眺めを
楽しむ。暖かさに釣られて1時間も過
ごす。昼前になると雲が少しづつ
山を隠し始めた。はやり山は朝のうち
に登らないと遠くまで見渡せる事が
出来ない。

高妻山はとても変化のある山だ。登山口から山頂までの道のりはかなり長いが、あまり
疲れを感じさせず、しかも退屈もさせない。登山口を入ると、まず牧場内を歩く。次に沢
歩きがあり、鎖場がある。最後の水場で喉を潤した後、一気に坂を上って稜線に出る。こ
こからが小さなピークの繰り返しで下ったり登ったりで足の疲れも平均化してくれるよ
うだ。高度を稼ぐにつれて展望が得られて、景色を楽しみながら歩ける。最後に辛い山
頂への急登が待っている。そして頑張った褒美に360度の絶景だ。私には忘れられない
山の一つになるだろう。

下山後、次に目的地妙高山へと向う。燕温泉街の手前の駐車場で車中泊。翌日天気は
悪くガスの中を登り出す。しかし、胸突き八丁地点でもで雨が止む様子がなく、山行
きを断念して下山。登山口の無料の露天温泉に入り前日の山の疲れを癒す。白濁のいい
お湯であった。高妻山が私の51座目の百名山となる。

燕温泉黄金の湯

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