浅間山(前掛山)

標高:2524M   所在地:北関東


登山日: 2006年7月11日  晴れ      所要時間:5時間37分  単独行

コース:天狗温泉浅間山荘→(45分)→二の鳥居→(45分)→火山館→(22分)→Jバンド
   分岐→(45分)前掛山分岐→(30分)前掛山→(17分)→前掛山分岐→(50分)→
   火山館→(30分)→二の鳥居→(6分)→不動の滝→(8分)一の鳥居→(25分)→
   浅間山荘


前夜大阪を発ち早朝3時前に登山口
の山荘に着き車中で仮眠。少しひんやり
するが半袖で行けそうだ。パン、牛乳、
バナナで朝食を済ませ7時過ぎに出発。
この鳥居をくぐり登山届けを出す。

新緑が美しい緩やかな勾配
の道が続く。木々や草の匂い
があたり一面に漂っている。

     二の鳥居

しばらく歩いていると一の鳥居
に出るが不動の滝へは下りに
寄ることにして二の鳥居へと進む。
少し登りが始まるが緑が美しい
登山道がまだまだ続く。

      牙山

二の鳥居から樹林帯を抜けると
突然硫黄の臭いがしてきた。そし
て両側の山が切り立っている。特に
右の山は崖が真上にそそり立って
いるようだ。ちょうど真ん中が陥没
し両側に崖が残ったように思える。

    八ヶ岳

振り返ると山々が見えていた
八ヶ岳だと管理人さんに教え
てもらった。

      火山館

硫黄の臭いのする辺りからこの
火山館の煙突が見え煙が昇って
いた。無人だと思っていたので驚
いた。親切な管理人さんがいて中
で休憩をさせてもらう。一人でこの
休憩所を守っているとのこと。帰りに
再びゆっくりと話を聞こうと思い先
を急ぐ。ガスの来ないうちに山頂に
立ちたいのである。

     Jバンド分岐

天気は最初は曇っていたが
上に登って来ると晴れてきていた
が雲が速いスピードで動いている
ので予断は許されない状況であっ
た。少し行くと立ち入り禁止の立て
札が目に入る。先ほどの管理人さん
の話の中に「この立ち入り禁止の立
て札を無視してみんな登っていま
す。」と暗に認めていたように感じ
たので安心してこのロープをくぐり
前掛山へと進んで行く事にした。

     四阿山が見えた

火山館から湯の平へは一登りで
ある。林の中へ入ってすぐの所に
アヤメが群生して咲いていた。こ
んな標高の高い所で咲いている
なんて少し驚いた。他にもいくつか
花が咲き鳥のさえずりも聞こえ気
持ちの良い高原歩きであった。
森林帯を抜けると砂礫のある登り
となる。石や砂に足元を取られ多少
歩き難い。目を左へ向けると遠くに
四阿山と田代湖が見えていた。
明後日登る予定にしている山である。

     前掛山

前掛山も見えてきて、この山の左
を大きく巻くように登る。次第に坂
もきつくなり登り切ったところに再
び立ち入り禁止の立て札があった。
ここから先へは踏み込めないし道
も無い。

   前掛山山頂にて

浅間山を目の前にした所で
ガスが出てきた。二つの壕
を左に見ながら急いで前掛山
山頂へと登る。視界はほとんど
なし。足元の踏み跡を確認しな
がら登らなくてはならない。そう
しないと道を誤る。山頂ではガス
の中で風もきつい。辺りには誰も
いない。自然界の力を感じ、ふと
不安になる。そして人間の弱さを
感じ同時に山頂に立っている自分
を褒めたいとも思う。

咲いていた花

グンナイフード

アヤメ

オンダテ

山頂での天気の回復は望めず下山を始める。晴れていれば浅間山の火口まで見える
そうで残念だった。一気に下り湯の平まで来ると右側に外輪山をなしている黒斑山や
蛇骨岳などが見え出した。

火山館に戻りお昼を食べながら管理人さんの話を聞く。「この小屋は昔は登山者の宿
であったがその後使われなくなり荒れたままにされていた。10年ほど前にこの山に登
った時に荒れ果てたこの小屋を見て何とかしたいと思い小諸市に掛け合った。丁度市
のほうでも小屋の再建について話題になっていた時期でうまく話が進み再建される
ことになる。そしてその小屋の管理を任されている。」とのことであった。登山禁止の
時期を除いてほぼ一年中ここに住んでいるとのことであった。とても良い仕事だと羨
ましくも感じ、と同時に小諸市の山や登山者に対する思いやりのようなものを感じた。
私もよく山に登るが有人で無料の休憩所などは見たことが無く、宿泊は出来ないも
のの、「本来はこんな施設が山にあるべきなんだ。」と思った。

外に出ると小雨がぱらついてきた。不動の滝を経由して登山口に戻る。今日出会った
のは湯の平高原を散策している人一人。下山後は天狗温泉の湯につかる。

    温泉情報:

登山口には天狗温泉浅間山荘
がありそこの湯は単純鉄冷鉱泉
でこの写真のように日本一赤い
温泉だそうです。

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