北海道百名山の旅(4)

熊見峠手前からの斜里岳

下り始めると天気が回復してきた。上二股から新道
コースに入ると素晴らしい眺めが待っていた。晴れ
渡った空にくっきりと斜里岳がその姿を見せてくれた。
このコースが斜里岳の展望台といういわれに納得。右
方の南斜里岳と合わせてこの山も双子山のようだ。

斜里岳

所在地: 北海道     標高: 1547m

夜中から強風になり車が揺れる。夜が明けても風の勢いは止まらない。霧も出ていてこの様子では今
日の登山は無理かな?と少し弱気になる。が、幸いに霧は晴れ風も少しは弱まったようで登山決行。晴
れてくれるのを期待しながら登山口へ。

山の由来を調べると「原住のアイヌ人がオンネプリ(大山の意)と呼んで神のごとく崇拝したと伝えらて
いる。アイヌ語でオンネは「大」の意でヌプリは「山」の意。それが詰まってオンエプリとなったものであ
ろうか。」(深田久弥の「日本百名山」より)


無事下山して斜里町の温泉に入る。そのホテルからの斜里岳。左右にゆっくりとすそ野を広げ斜里の町
にその存在感を現している。夕焼けの斜里岳も美しい。斜里岳も良い山だ。沢登りなどで苦労はしたが
素晴らしい眺望にも恵まれ、下山してその満足感を味わえる山。68座目の百名山となる。

夕食を済ませ一路羅臼岳へ向けて走る。2時間程度のドライブ。日が暮れて岩尾別温泉ホテル地の涯
に着く。今夜は車中泊。明日の下山後に宿泊。この山旅最後の羅臼岳登山のためにぐっすり寝たいが
意外と暑い。ドアーを開けたまま少し寝入るが、熊でも来たら大変と仕方なく締め寝苦しい一夜になる。

熊見峠

展望の良い所が熊見峠だと思っていたが、さらに先に
熊見峠があった。でもここは展望良くない。写真はそれ
までに撮っておくべきだ。

登山日: 2012年8月30日   晴れ、山頂は強風とガス

コース: 清岳荘登山口(5:30)→(5:48)林道終点(6:19)仙人洞→(6:28)6合目→(6:32)下二股
    →(6:37)水蓮の滝→(8:00)見晴の滝→(8:30)上二股→(9:00)馬の背→(9:35)斜里
    岳山頂→馬の背(10:30)→(11:50)熊見峠→(14:00)清岳荘登山口

馬の背から山頂を眺める。

馬の背に着いたときは物凄い強風。台風並みで
立って居られないほどの強さ。しばらく風が止む
のを待っていたが、強風の中果敢に登って行く人
もいる。

羽衣の滝

羅臼岳へ
百名山へ

登山口

登山届に必要事項を記入する。最近は一枚の用紙でな
く一覧表になっている。これで十分だと思う。

羅臼岳?

雲の向こうに見えているのは知床の山々でその中に
羅臼岳があると思うのだが。明日は向こうからこの
斜里岳が見えればいいが。

斜里町とオホッツク海

しばらくすると霧が晴れた。眼下に見事な街並みが
現れた。幾何学模様の町の眺めがとても素晴らしい。
オホッツク海が見えるこんな北の所まで来ているのだ
と感激する。

斜里岳山頂にて

私も待っていられなく強風をついで登る。濃い霧に
迎えられはしたが山頂に立って大満足。

山頂の手前にある社

大山津見大神と天之水分大神が祀られている。
斜里岳がこの地方の名山として崇められている
のだろう。

9合目

胸突き八丁。あともう少しで馬の背に出る。

上二股

新道コ−スのと分岐。下りには新道を歩く予定。沢伝い
に下るのは危険が伴いとてもじゃないが無理の様だ。

八合目

沢登りの雰囲気のある所。ロープや鎖が張ってあるが
滑ると大変だ。三点確保で慎重に登る。ここに来るまで
信じられないことが起こる。渡渉を繰り返しながらこの
川沿いの道を登っていたが気が付かないまま逆方向
へと道をあと戻りしていたのだ。下から登ってくる人に出
会って自分たちが途中で戻りだしたことに気付く。何処で
どうなったのか?全く理解が出来なかった。山に住む魔
物の仕業か? 2,30分の無駄足となる。

川沿いの滝のあるコースにさしかかった頃から霧雨と強
風に見舞われる。急いでウィンドブレーカーを着る。いく
つもの滝を通過して行くが名前の判明しないのがあっ
た。立札が見つからない。雨しぶきの中でゆっくり滝を愛
でてる気分になれないまま先を急ぐ。

見晴の滝

水蓮の滝

すぐに渡渉も繰り返しながら川を登って行く。
上二股までは八っつの滝があるようだ。初めに
出会うのがこの水連の滝。

下二股

旧道と新道との分岐。

仙人洞

林道をしばらく歩き山に入る。「熊に注意!」の立札あり。
沢沿いに登っていくと仙人洞という洞窟がある。昔の修
行僧が座禅でも組んでいたのだろうか。