北海道百名山の旅(1)

幌尻岳

カールの中腹に熊が現れる。しばらく様子を見
ていたが上に登ってくる様子もなかったので
私達は再び歩き始めた。


所在地:北海道日高山系   標高:2053m


「ポロシリ」とはアイヌ語で「大きな山」という意味。

登山日: 2012年8月25〜26日   晴れ時々曇り・ガス   

コース:  とよぬか山荘(7:00のバス)→林道第一ゲート(7:47)→(8:28)奥幌尻橋→(10:00)
     取水口(10:13)→(10:45)渡渉開始→(13:10)幌尻山荘(山荘泊)
     (26日2:50)山荘出発→(4:30)命の水→(5:11)標高1700M小山の頂→(6:55)山頂
     (7:10)→(8:00)カールの終わり地点(朝食)→(8:55)命の水→(10:25)幌尻山荘
     (11:30)→(16:40)林道第一ゲート(17:00のバス)→とよぬか山荘(山荘泊)
        


何とかバスに間に合いとよぬか山荘に
戻る。今日はここで宿泊。写真は山荘
に張ってあったもの。山頂は真ん中の
台地になっているところの一番高い所
だそうだ。一番の残念はポロシリ(大きな
山)と言われるその山容を目にすること
が出来なかったこと。

幌尻岳山頂(2052m)

残念ながら展望なし、でも私は満足だった。
今こそ日高山脈の最高峰に立っているのだ。
ガスが晴れる気配もないのであまり長居は
出来ず下山する。

戸蔦別岳

とよぬか山荘

小中学校が廃校になりその建物を利用した山荘。
校舎内は綺麗で教室の中に6つの2段ベッドがあり
ゆったりしていて居心地も良かった。

北海道の百名山は一番遠くにありなかなか行けなかった。今年は延ばし延ばしにしていた北海道の山行きを実行すべくまずは5座登る計画を立てた。山荘の予約が必要な幌尻岳を第一に考えて日程を組んだ。8月25日の山荘の宿泊予約が取れ、最初に幌尻岳に登り、あとは車での移動を考えてトムラウシ山、雌阿寒岳、斜里岳、そして最後に羅臼岳とした。今回は友人と二人の山旅となる

23日の深夜敦賀1時発のフェリーで苫小牧東へ。18時間の船旅で北海道に着いたのは翌日の夜の8時半。すぐに車を走らせとよぬか山荘へ。約90キロ2時間余りの移動。深夜に着き車中泊。

25日7時のシャトルバスで林道第一ゲートへ。約1時間弱のバス移動。ここから山歩きとなる。幌尻山荘は自炊となるので背中のリュックには寝袋、渡渉靴や2日分の食糧などが入っていて肩にずっしりとくる。


トムラウシ山へ
百名山へ

今回の山旅で一番大変だと思っていた幌尻岳に無事登頂出来たことが嬉しくなり、明日から
の山への自信もつく。林道歩きや川歩き、山小屋での一夜そして本格登山ととても変化にと
んだ山で、私には忘れられない山になるようだ。幌尻岳は65座目の百名山となる。

8月27日は移動日、次の山・トムラウシ山登山口まで車を走らせる。約150キロのドライブ。

山頂近くで見つけた花

山頂近くになるとガスが出始めて視界は良くない。

17時のバスの時間を気にしながら下る。山荘に戻り
お昼休憩をして再び渡渉靴に履き替えて出発。帰り
の渡渉は川歩きを楽しめた。林道に入り途中でキタ
キツネに出会う。あまり人を恐れていないようでそ
ばに近づくまで逃げない。

命の水

今日の17時までに林道ゲートのバス乗り場に着いてお
かねばならない。乗り遅れるとバス停の小屋で一晩を
過ごすはめになる。それで出発を早めて2時50分とした。
まだ真っ暗、ヘッドライトを頼りに登り始める。いきなり急
な登りだ。空には星が見え暖かい朝、体調は良し。空が明
るくなったころに命の水に着く。だが湧水は少し下らねば
ならないようだ。

幌尻山荘

途中の休憩も含め5時間以上かかってやっとのこと
山荘に到着。3時の受付までこのブルーシートで休む。
1階の隅を割り当てられ寝袋を敷く。深夜山荘が大きく
揺れる。地震だ!一瞬騒然となるが誰も動かない。私
達もじっとおさまるのを待っていた。山で地震に遭う
のは初めてだった。

渡渉が始まる。幸いまだ雨が少なくて水量は少なめだった。それでも足を入れると水の冷たい
こと。川を渡るぐらいの時間は我慢できるが、とても長くは入っていられない。水の流れが
急な所もあり、水中の岩の上に乗ると滑る。私は二度水中に手をついてしまう。

奥幌尻橋

林道ゲートから歩きだし、しばらくして奥幌尻橋を
渡る。ゲートから取水ダムまでは5キロの道のり
そこから更に幌尻山荘までは4キロあり、渡渉も
あるので5時間以上は見ておかねばならないだ
ろう。ブルーのリュックを担いでいるのは筆者。