Chamonix- Mont-Blanc
              町と トレッキング

 シャモニーモンブラン駅

シャモニーに入るのには鉄道を使うことも
出来るが乗換えが何度もあり時間がかかる
。ジュネーブからの定期バスを使うのが一
番早い。私達は帰りにはこの定期バスを利
用した。
シャモニー滞在中にここからスイスのチェル
マットまで列車を使いマッターホルンを見に
出かけた。何度も乗り換えたがそれも旅の
面白さであったと思う。

コスミック小屋への雪上訓練(夫婦で) 1995年8月12日

モンブランへは二つのルートがあり、一つはエイギュー・ド・ミディからこのコスミック小屋
を経由していくルートと私が実際に登ったグーテ小屋経由のルートである。グーテ小屋
経由の方が登り易く多くの人がこちらのルートを選ぶようだ。

エギュー・ド・ミディを出ると後は真夏でも雪の上を歩く事になる。出口から細い道を歩き
広い雪原に出ると少し下りながら展望台を右に巻いていく。下り終わると後は小屋を目
指して登りが続く。慣れない雪上歩行に富士山の頂上以上の高度のあるところでの山
歩きはかなり辛かった。しかし、4807Mまで登る為の高度順応も兼ねていたので精神的
にはとても気合が入っていたようだ。2時間近くかかり小屋に着く。ここでコーヒータイ
ム、しばらく休憩して
戻る。妻にとってはこんな高い山の雪上の山歩きをすることは多
分ないだろうと思う。とても良い経験になったようだ。

シャモニーへはまずルフトハンザ航空でスイスのジュネーブまで飛ぶ。ここからはガイドの
仕事をシャモニーでしている友人が車で迎えに来てくれてい夜の高速を飛ばしシャモニー
に到着。友人に宿泊予約をお願いしておいたコンドミニアムの鍵を貰い部屋に入る。

翌朝大家さんのおばさんに挨拶し2週間の予定を知らせておく。ただおばさんとはフラン
ス語しか通じず私のつたないフランス語がきちんと伝わったかは疑問であった。幸い娘さ
んがいて彼女は英語が通じたので私の予定が理解できていたかどうか後で確認する事
ができた。こうしてシャモニーでの2週間の自炊生活が始まった。

  2週間お世話になった部屋の前で

ここは町の中心部から少し離れた静かな住宅地
の中にあり環境的にはとても良かった。スーパー
マーケットは10分ぐらいの所にありよく買い物に
出かけた。シャモニーそんなに大きな町ではなく
町の中心部までは10から15分も歩けば行くこと
が出来る。

部屋の窓から見えるモンブラン

左の方の丸く少し高い山がモン
ブランである。見た目には決して
険しくなくとても女性的な優雅な
姿をしている。

二つの展望台をつないだシャモニーで最も快適なトレッキングコースで最初の足慣らし
として良いコースである。エギュードミディ行きのロープウェイの中間駅プランドレギュー
で降りそこから歩く。シャモニーの町を左下方に見下ろしながらのとても気分の良い山
歩きである。道はほぼ平坦で2308Mから1913Mまで下る事になる。途中に氷河の
溶け水の流れがありそれを越えて更に進むと道が二つに分かれていたが眺めの良い
登山ルートを選んだ。ここを少し登ると前方にドリュー針峰、後方にモンブランが見える
とても素晴らしいところに出る。更に少し行くとメール・ド・グラス(氷河の海)が見え
モンタンベールはすぐの所。約2時間半ぐらいのトレッキング。

後方にはメール・ド・グラスが

ドリュー針峰をバックに

エメラルドグリーンの湖・ラック・ブランへはレ・プラ(les Praz)からロープウェイで終点の
ランデックスへ登り、そこからハイキング。道は整備されていてほとんど登りもなくゆったりと
した気分でトレッキングを楽しめる。ラック・ブランまでは1時間15分ぐらい。昨日歩いた山を
今度は谷を挟んで反対側からエギュー・ド・ミディやモンタンベールやメール・ド・グラスなどを
眺めながらの山の奥の湖を訪ねるコース。出発点2385Mからラック・ブラン2352Mへ、
途中赤の針峰群(Aiguilles Rouges) が目の前に現れその周りを巻いていき少し急な岩場
を登って行くとラック・ブランに着く。 

  コスミック小屋
(この写真は絵葉書から
取り込んだもの。)

シャモニーモンブランの俯瞰図へ
夫婦の山へ

 町の中でモンブランを背に

街のいたる所でモンブランを
見ることが出来る。この町の
発展は1786年にモンブランが
パルマによって初登頂された
ことから始まる。今やアルピニスト、
ハイカー、スキーヤー、観光客など
が多く訪れリゾートの気分が味わ
える洗練された街である。

    シャモニー全景

両側を山に挟まれ谷状になって
いる横長の街である。エギュドミディ
中間駅から撮影したもの。

エギュドミディ(3842M)の展望台で

富士山より高い所からモンブランを
間近くに眺めることが出来るのです。
グランジョラス、マッターホルンなどア
ルプスの大パノラマが眼前に広がる。

間近くに見えているモンブランですが
ルートをよくよく見るとクレパスなどが
見えています。翌日このルートの途中
にあるコスミック小屋までモンブラン登
山の為の雪上訓練をかねて日帰りで
行く事にしました。もちろん友人にガ
イドをしてもらい三人で。

モンブランへはもう一つのルートで登
る事になる。

   エルブロンネへのゴンドラ

エギュードミディからイタリア側の展望台
エルブロンネ(3462M)へ行くゴンドラで
眼下には雄大なヴァレブランシェ氷河が
横たわっている。その上を30分間の正に
空中遊泳のごとくイタリア側へと運んでく
れる。

クレパスの上を人が歩いている。
とにかく凄いの一言である。こんな
雄大な氷河を上からゆっくりと眺め
られるなんて。「感動!」の一言で
ある。

この様にゴンドラから見ると氷河の上
を登っていく人達がいた。イタリア側
まで歩いて行くのだろうか?ガスが
発生すれば遭難する確立は高いだ
ろうと思う。

 エルブロンネ展望台で

ここではフランスとイタリアの
税関が設置されていてパスポ
ートがあればイタリアへ入国
出来る。よくもまあこんな所に
まで税関を作ったものだと感心
した。

シャモニーからのトレッキング

プラン・ド・レギューからモンタンベールへ
 (Plan de l'Aiguille 〜 Montenvers) 1995年8月11日

  メール・ド・グラスの内部に入る

モンタンベールから更に下るとメール・
ド・グラスに出る。この氷河には中をくり
貫き洞窟が作られていて実際に氷河の
内部に入る事ができた。氷はこの様にと
ても青く神秘的であった。

氷河は目には見えないが少しづつ下に移動しているのでその入り口は何年か経つうちに
作り替えられねばならないのだ。現に少し下には以前の入り口のあとがあった。

氷河内の洞窟の見学を終えてモンタンベールからは登山電車でシャモニーへと戻る。

ランデックスからラック・ブランへ
  l'Index 〜Lac Blanc 〜la Flegere 1995年8月13日 

   ラック・ブランの前で

晴れていれば時間によっては対面
のシャモニー針峰群やモンブランが
湖面に映し出され見事な光景を見る
ことが出来るらしい。この日は生憎の
曇り空で残念ながらその幸運に恵ま
れなかった。

夏とはいえ残雪があり気温はそう
高くない。レストハウスに入り暖か
いコーヒーを飲む。日本人の観光客
は見つからなかったがいろんな国の
人達がいた。隣の人達に挨拶をし
会話を交わす。ドイツから来た一家
で休暇を利用してシャモニーへトレッ
キングに来ているとのこと。お互いに
歩いたところの情報を交換した。

ここからは来た道を戻らずにロープ
ウェイの中間駅フレジェールに向けて
下った。そこまでは約1時間半。あと
はロープウェイで降りる。