動物のお医者さん 佐々木倫子著 白泉社
日本中にシベリアンハスキーを大流行させた源…である。
主人公のハムテルくんが、某国立大学にて学ぶ姿がいきいきと描かれて…
などと書いても、皆さんご存知ですね?
これを読んで、某国立大学や獣医にほのかな憧れを抱いた方も多いのではないでしょうか。
ポプラ並木やクラーク像などで有名だったあの大学の、僻地獣医学部。
しかし、遠い。クラーク像から一体何十分歩かされるのだろうかと思う。
本当にここはH大なのか?実は騙されているんじゃないか?などと考えてしまう。
そんな僻地で行われている日常生活は、この漫画に詳しい(笑)
とにかく、登場人(?)物が個性的である。
主人公のハムテルからして、不思議な青年。
彼の祖母も、親友も、先輩も、教授も、そして動物たちもだ。
いろんな動物が出てくる。犬猫はもちろん、牛馬鶏豚鼠鳥えとせとらえとせとら…。
その動物たちは、ごく普通に自分たちのペースを守り続けて生きている。
そして振りまわされる人間たち。
人間のペースに無理矢理合わせている、昨今のペット事情を思いやると、
なんと自由気ままな動物たちだろうか。
これが本来の、人間と動物の付き合い方なのではないかと考えさせられる漫画である。
ま、カタイ話はおいといても、この漫画はおもしろい。老若男女すべてにオススメである。
ちなみに、私の友人に菱沼先輩そっくりな人間がいるのは周知の事実…か?(笑)
(白泉社文庫・全8巻)