展望が良いはずなのだが、ガスで何も見えない。とにかく早く上蒜山に進もうとするが道がなくよく見ると、
「入山禁止」の標識がある。これから先へはいけないのか!途方に暮れる。傍の小屋で人の話し声がてえ
てきたので、尋ねてみようと中に入る。
夫婦と男性が一人いて上蒜山への道を尋ねると、夫婦登山者はこれからそこへ行く予定で、もう一人の男
性は下蒜山からやって来て同じく上蒜山まで行く予定だそうだ。
しかし、道は既にガスで濡れていて藪漕ぎも大変だろうという事。下蒜山からやってきた男性も「もうそれは大
変でその上に道がぬかるんでいてやっとのことでここへたどり着いた。」と話してくれた。
どうするかと悩んでいると、雨がひどく降り出した。止む気配がない。予報では晴れなのに、
「さあ!行こう!」という気になれない。
3人は予定通り上蒜山まで別のコースがあるので行くようだ。私はこの雨の中これ以上進む気になれずに下
山と決める。団体さん達が小屋に入って来て身動きできない。私は慌てて雨対策をして外に出る。
降り続いている雨の中歩くがとにかく滑る。道は粘土層のようでしかも固い部分に薄く粘土層があり、
そのれを踏んでしまうと簡単に滑る。結局下山完了まで4回も滑ってしまった。
途中で上蒜山まで行くと言っていた男性が追い着いてきた。
聞いてみると「道がひどいので途中で引き返し、塩釜登山口に降りる。」との事。
後は二人で山の話などをしながら下ることが出来た。仲間が出来たことで下りもめげることなく
楽しい時間となる。「ありがとう、岡山からの0さん!」
台風シーズンも終わり、少し天気が安定してきたようになり待ちかねて秋の山歩きに出かける。
心配なのは胸の怪我だが、はほぼ完治しているように思える。多分大丈夫だろう。きつくない山で比較的登り
やすい山を選び蒜山高原へ向かう。
予定では、中蒜山に登り、上蒜山へ向かい、もどって中蒜山から下蒜山へ歩く。再び引き返し中蒜山手前の
分岐点から下山する計画だった。
20年位前に夫婦で犬走峠から下蒜山を目指したが、途中で天気が急変して断念したことがある。私はこれ
で蒜山登山は二回目。
塩釜登山口から歩き出す。朝7時出発、天気は良好。団体さんが集まっていたので、それより先に出発した。