怪鳥ギャロン編(第?回放送)



たじも
87 太古の時代から闇を支配してきたという古代怪鳥ギャロン。巨大な翼を持ち、暗闇を 自由に飛びまわるというこの鳥を求め、探検隊はギアナ高地に挑む。

まずはこの鳥を目撃したという、ジャングルに住む老人宅へ向かう一行。なんでも ここでの一人暮らしをはじめて30年になるという。探検隊は 川をのぼり、ようやく彼の家に辿り着いたのである。 ここで老人にギャロンの羽を見せられる探検隊。さほど大きくもなく、これといった 特徴もないいたって普通の羽だ。怪しい。

隊長は老人にギャロンが住む 洞窟への案内を依頼するが、意外にも断られてしまう。仕方なく自分たちだけで探すこと にするが、ここで更なる問題が発生。なんと付近に埋まった大量の鉄鉱石の影響で 方位磁石が効かないのだ。こんな調子で大丈夫なのだろうか? 一行は船で行ける所まで行き、ついにジャングルへの侵入を開始。早々、

隊員:川口さん、面白いカエルを見つけました。
隊長:…
隊員:…
隊長:バカヤロウ、これ毒ガエルだぞ!!

と言って隊員の手からカエルを叩き落す隊長。黄色と黒という、素人でも毒をもっていることは 想像がつくグロテスクなカエルであった。しかしサイズも普通のアマガエルとかわらないカエルを 見せられたところで、観ている側にはまったく緊張感も驚きもないのであった。演出に失敗したと言える。

その後、開けた野原に辿り着いた探検隊は、そこで一夜を明かす。ここでも当然のようにハプニングが発生。

サソリ出現
 子持ちのサソリまでもがいる繁殖地にテントを張ってしまった探検隊。
 それでも場所を移動しないところが素晴らしい。

吸血コウモリ出現
 暑さに耐えかねてテントを閉めずに寝ていたところへ侵入。
 そういえば藤岡弘、探検隊では、ジャングルの中なのにハンモックで寝てたなぁ。
 警戒心のなさにもほどがある。

翌日、ついに一行は洞窟があるという滝に到着。この滝、落差1000メートルを誇る世界最大の滝なのだ。 洞窟を発見した探検隊はさっそく潜入開始。しかし、またしてもハプニングが。

滑り落ちる隊員
 湿った岩場に足を取られ、暗闇へ転がり落ちていく隊員。
 しかしその後の映像はなく、「幸い、軽症で済んだ」というナレーションだけで
 片付けられてしまうのであった。

さらに奥へと進む隊員。そこには驚愕の世界が広がっていた!!

コオロギ出現
 光のない洞窟内に出現したコオロギ。
 これはいったい何を意味するのだろうか?

草むら出現
 なぜか洞窟内に広がる草むら。緑こそ薄いが、確かに生えている。
 驚愕の展開に観るものは釘付けに。

ねずみ出現
 ついにはねずみまで出現。
 この洞窟には動植物が生活できる環境が整っているというのであろうか?
 真っ暗な洞窟からは想像しがたいことだ。ますます釘付けに。

大量の木の実出現
 地面を埋め尽くす木の実とその殻。
 広がっていた草むらは、それらの木の実から成長したものだと考えれば筋が通る。
 そしてそれを運び込んだのがギャロンだとすれば、かなり理屈にかなっている。
 この番組としては珍しく説得力のある展開だ。

ここは間違いなくギャロンの巣だと確信した探検隊は、明かりを消してギャロンが 現れるのを待った。漆黒の闇が訪れ、どこからか鳥のような鳴き声が聞こえ始める。 それは次第に大きくなり、その数はどんどん増えているようだ。ここで隊長の合図に より一斉にライトを点灯する探検隊。そこに映し出されたのは、洞窟内を飛び交う ギャロンの群れであった。

百羽近くいるだろうか。異様な鳴き声を発しながら飛ぶその様はたしかに不気味だ。 しかし

見た目はごく普通

だ。暗闇を飛ぶことができるという点は確かにすごい。ただ観ているものはもう少し 特異なものを期待しているであろうから、この結末にはイマイチ納得いかないだろう。 ギャロンのアップを映しながら、異様なその姿という ナレーションが入るが、

むしろかわいいくらい

だ。タカやワシのほうがよっぽど大きいし、目つきも鋭い。とりあえず周辺を調査しはじめる 探検隊だが、卵に近付きすぎて攻撃を受ける。本当に攻撃されたかは怪しいが、調査を 諦めて外への出口を探し始める一行。そしてようやく出口を見つけ、久しぶりのまぶしい日差しに 目を細める探検隊。ここで隊長はそこがどこなのか気になり、周りを見渡す。眼下には薄い雲が 広がっている。

隊長:ここ滝の上じゃないかオイ

そう、そこは落差1000メートルを誇る滝のてっぺんだったのだ。そんなバカな。

出口を発見したのは、ギャロン発見後まもなくである。ということは、発見ポイントは 相当の高さにあったことになる。唯一の目撃者であった老人もそんなところまで 登ったというのだろうか?明確な目的もないまま、これほどの場所に来るとは考えにくい。 いや、それ以前にこの滝に到達するには、ジャングルも突破しなければならないのだ。 老人1人でそんなことができるとはとても思えない。やはりウソか。そりゃそうだ。

しかしながら、今回の探検はかなり実りのあるものであったと思う。ギャロンの姿は 想像以上に普通ではあったものの、そのギャロンによって生命を育むことが可能となった 洞窟内の様には驚愕させられた。ヤラセもいいが、これくらい 探検らしい探検も見応えがあってよいものだ。




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