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一世を風靡したあの探検隊がDVDで復活!!44回の放送を誇るこのシリーズの名誉ある
第1弾に選ばれたのがこの探検だ。自分が探検隊を知ったのは現隊長である藤岡弘、の
シリーズからなので、その評判しか知らなかった。なんでも現在の比ではないアホ臭さが
全開だということでさっそく鑑賞開始。
聞いていた通り、ナレーターは現在と変わらない田中信夫氏だ。この胡散臭さがたまらない。 何か起こるたびに挿入される例の効果音もこの頃から健在だ。なんというクドさだろう。 しかしこれなくして探検隊は語れない。それにしてもオープニングが長い。 いつまで引っ張るのだろうか。 5分後にようやく本編に入ると、在りし日の川口浩初代探検隊長の姿が。 隊員にきびきびと指示し、通訳との英語での会話もじつにスムーズ(ちゃんと通じているかは不明だが、 少なくとも藤岡隊長よりはかなり発音がよい)で頼もしい。 さて今回は双頭を持つという毒蛇ゴーグ捜索が任務である。 目的地であるカウング島は島中が異常発生したヘビの巣窟と化しており、しかも海面に口を開けた洞窟からしか 上陸できないという。さらに、この入り口が姿を現すのは大潮の干潮時、しかも1年に1回きりだというのだ。 難所である。ヘリで行けばいいのにと思ったが、どうやら着陸できそうな場所はないようだ。 いよいよ探検隊は洞窟から潜入を開始。早々にヘビが無数に出現する。しまいには隊員めがけて 洞窟の上から降ってくる。このあたりはお決まりの展開といえるが、決定的に違うのは映像のリアリティだ。 現在の隊員は演技は大根、セリフは棒読みとそれはそれは酷いものだが、このころの隊員はなかなかリアルに演じている。 そして危険度もなんかリアルだ。行く手を遮るヘビの量は本当にハンパではない。どこを見てもヘビだらけだ。 大小様々なヘビが登場するが、それらの解説が丁寧で、「あら、結構タメになる番組かも」という勘違いさえしそうなほど。 実に多くのヘビについて知ることができる。目的地に着くまでの間、ずっとこのようなリアルな危険状態が続く。 木の枝に群れる緑のヘビ、鶏を捕食する巨大ニシキヘビ、飛んでくるジャンピングスネイク、王者コブラなどが次々に登場。 そしてしまいにはヘビに包囲されるという緊急事態発生。しかしそのピンチを救ったのは連れてきていたマングース達だった。 ヘビの天敵というのは周知の事実だが、ここまでヘビを圧倒するとは意外だった。マングース恐るべし。 そのような幾多の困難を乗り越えてたどり着いた最終目的地においてもヘビの嵐。しかしその苦労が報われる時が来た。 が、その結末は実に衝撃的なものであった。 「いたっ!!(例の効果音)」 という隊長の叫びと共に映し出されたのは、見ようによってはなんとか双頭のように見える たまたま並んでいた2匹のヘビ ・・・うそ〜ん 全体を映さず、不自然なアップにすることで必至にごまかそうとするが、それでも2匹いるのは明らか。笑うなと言うほうが無理だ。 とりあえず捕らえようとするも、あっけなく逃げられて終了。そりゃただのヘビだもの。捕まえたところでヤラセが バレるだけだ。これまでのリアルな探検から一転、「やっぱりな」という結末に「これでこそ探検隊だ」と納得したのであった。 カウング島をあとにした川口隊長の悔しそうに振り返る姿が印象的なエンディング。夕日に照らされたその顔は、 本作のパッケージにも採用されたのも納得の凛々しいものであった。それにしても、この頃から夕日がバックのエンディングなんだなぁ。 |