応援もTVでは一部分しか映らないですが、生で見ると本当に圧巻・壮観というのが相応しいくらいの見事さ。赤星の打席になるとライトスタンドの真ん中辺りに 縦に一列ずらっとファンお手製の赤い★が並ぶのがとても綺麗でした。
今回直接肌で感じたのは、人気が一番なのは赤星でファンの期待がいちばん大きいのは今岡、といったところでしょうか。 特に今岡は、これまでずっと泣かず飛ばずだっただけに今年の活躍が皆、わが事のように嬉しいのです。
本日いちばん感動したのは、5回、7回の攻撃の最初や投手交代の直後などに”六甲颪”の大合唱とともにライトスタンドで 選手それぞれの旗が一斉に揺れるさまでした。水島先生が描く(笑)ドカプロの試合ではよく見られる絵ですが、実際にあの光景がその何倍ものスケールと美しさと迫力を伴って目の前で繰り広げられる様子は、筆舌に尽くしがたいものがありました。あの素晴らしさは是非、一度生で味わってほしいです。

揺れるライトスタンド



ただひとつ残念なのは、中日の投手が交代するたびに「蛍の光」を大合唱すること。
♪蛍の光窓の雪〜♪と歌いながらスタンド中で黄色い応援グッズが 左右に揺れる様は「ここは大晦日のNHKホールか」と突っ込みたくなるくらいですが、これはやっぱり相手に失礼だと思うのです。このシーン割とどの 試合でも見られる光景ですが、甲子園のあの状況でやられるのは何にもまして堪えるのじゃないのかなぁ。気持ちはわからなくもないですが、出来ればやめてほしいです。

さて、なかなかここ一本が出ない展開にせっかく井川がいいピッチングをしているのに……、とここ数日のお湿り打線を嘆く観客を沸かせたのは、何とこれまた井川。 4回2死1塁であわやホームランかという打球がセンターを深々と破り見事な適時打。滅多に見られない展開にもうスタンドは上へ下への大騒ぎ。その後もこのところ調子を落としていた今岡の 走者一掃の3塁打やアリアスのバックスクリーンへのホームランまで飛び出し、終わってみれば井川が2安打完封のこれ以上ない気持ちのいいゲームでした。
やっぱり投手がいいと試合がしまりますね。 今日の井川にはこれぞエース!というのをたっぷり見せてもらいました。シーズン当初の不調を見事に吹き飛ばしての連勝記録更新に、今岡と並んで今後のMVP争いが楽しみです。

7回の風船飛ばしはもちろん、試合後のヒーローインタビューと歓喜の「六甲颪」の大合唱にも参加できて本当に大満足な1日でした。我ながらアホやな〜と思いますが、あの六甲颪を歌っているひととき 本当に本当に幸せでした。

阪神ファンというと、先日の応援バット投げ込み事件に象徴されるように、とかく世間では白い目で見られがちです。もちろんそういう存在は決して許せないし、同じファンと思いたくはないですが、球場で一心に応援している殆どのファンは 野球が心から大好きなごくごく普通の人々です。試合を見ながらあーだこーだ、時折野次を飛ばしつつ野球談義に花を咲かせるおっちゃん、お兄ちゃんお姉ちゃん達。 みんな大好きです。阪神が勝てばそれだけで人生が楽しくてしょうがない、 阪神の選手はみんな子供や兄弟のように愛しい、こんなに勝っても「ホンマに優勝できるんやろか」と未だに信じられない妙な謙虚さ。ハタから見ればアホとしか見えないかもしれないけれど、世知辛い世の中ここまでバカになれる人々がいたっていいじゃないですか。彼らも私も合言葉はひとつ。

ホンマに阪神好っきやねん!!

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