あっぱれ、今岡!
〜阪神vs横浜甲子園観戦記録〜


2004年6月12日(土)雨

今年も行くぞ!ということで行ってきました甲子園。今回は丁度梅雨の時期、ということで一週間前から天候の心配をする日々。最初は雨マークだったのが、前日に晴れマークに変わり、 よっしゃーと意気込み小雨がぱらつく金沢を後にいざ大阪へ。
滋賀県に入ったあたりで青空が顔を覗かせ、むふふふいい感じと思っていたら・・・なななんと高槻辺りから外は雨。えー!?そんなのないよーという願いも空しく、大阪も雨でした(T-T)。 それでも、土砂降りでない&午後からの方が降水確率が低いという点に一縷の望みを託し、まずは応援グッズを阪神百貨店内にある「Tigers Shop」にて購入。

シーズン当初はまずまずの成績だった、我らがタイガースもいつの間にかいつもの指定席(笑)に転落しているというのに、ここだけは相変わらず押すな押すなの賑わいです。
そうして、まだ雨が上がらぬ空を恨めしく思いつつも、ここまで来たら少々の雨がなんぼのもんじゃ!というわけで、雨の甲子園へ。

毎回、早く来すぎて(笑)開門までひたすら待つことになるのですが、今日は試合開始が16:00ということで、丁度ついた頃には開門していました(^-^)。 しかし、駅に降りてみるとやはり雨が降っています。それでも、中止の決定はないため、続々と観客がやってきます。球場前では「本日、ご覧のような天候ですので 中止になる場合もございます。お手持ちの半券は払い戻しの際、必要となりますのでなくさないようにお願いします」とのアナウンスが流れていました。

こんな天候だから雨合羽をと急ぎ購入し、いざ席についてみると……。今回も3塁側(つまり横浜側)だったのですが、思いっきり中央よりのいわゆる”銀サン”の下。
えぇ、甲子園は青空球場ですが、中央のこの部分だけは屋根があるのです。ということは、、雨合羽は不要!しまったー買うのを早まった、と悔やんだ瞬間。 「ん?ここって関西やん。絶対返却可能だ」というとんでもない考えが(笑)。
早速、先程購入した売店に行き、かくかくしかじか、雨合羽を返します〜と 言ったところ、ズバリ読みは的中。おばちゃんはあっさり、ニコニコと「屋根があるところでよかったねー」と受け取ってくれました。(えぇ人や〜) が、流石にそのまま返すのは申し訳なかったので(^^ゞ、雨合羽と引き換えにビールとつまみを購入しました。

雨の中、次々とスタンドが観客で埋まっていく中、ビールを片手に試合前のお楽しみ、練習を眺めます。

キャッチボールをする選手達



おっ、あそこにいるのは八木だ。赤星もいるー、と日頃テレビでしか見られない選手達の生の姿に歓声をあげる私たち。他のお客さんたちも、皆それぞれビールを飲んだり、お弁当やたこ焼きetc. を食べたり、ひたすら写真を撮りまくる人がいたり、と皆思い思いに楽しんでいます。
そんな中、突然球場内に六甲颪のイントロが響き渡った途端……。 それまで食べたり、何だりと忙しくしていた人々が一斉に作業を中断し、メガホンやカンフーバットを手にカン、カン、カンと手拍子ならぬ バット拍子をとり始めます。思わず、「き、君ら。食べることより何より六甲颪で音頭を取ることがそんなに大事なん!?」と突っ込みを(笑)。
どうも、この場に集っている人々は恐らく、あのメロディーが流れた途端、歌うか拍子を取るか反応せずにはいられないのでしょう。阪神ファンの 可笑しくも哀しい性です(笑)。って私もしっかり カン、カンとやってたんですけどね(爆)。

さて、昨日の試合が雨で流れたため、本日の先発はスライド登板の忍ちゃんこと福原か!?との期待空しく。阪神・伊良部に対し、横浜・ウォーレン。
えーせっかくはるばるやってきて、何でよりによって”ブー”(注:伊良部投手はとっても太めなんです)やねん、トホホホ。と贅沢なことを思う中、いよいよ試合開始です。
ファンの心配に反し、伊良部は立ち上がりは無難に抑え、さぁ裏の攻撃です。雨にも関わらず、満員御礼・スタンドの98%を占める阪神ファンの割れんばかりの大歓声、怒涛の応援の始まりです。
早速、この日の為に暗記した(笑)各選手のコンバットを熱唱。何度やっても気持ちがいいですね!!♪打球がライトスタンドをひとまたぎ〜♪
えぇ、これがやりたくてココに来てるのですから。今歌わずして、いつ歌うのだってなもんです(^^ゞ
チャンスを作りながらも結局、無得点。実は、昨年は横浜を完全にカモにしていた阪神ですが、今年はここまで未だに1勝。今日もやっぱりダメなのかなぁ、という不安が頭をよぎります。
それを裏付けるかのように、2回に入った途端、伊良部がもうボコボコに打たれ始め、結局3回までに6失点。
「アホー。伊良部すっこめー!」の野次がすかさずスタンドから飛んでました。

2回裏に1点を返したものの、6対1で迎えた3回裏。ここで何とかしないと、雨の中試合をやった意味がないぞー!というファンの怒りが通じたのか、相手の見事なトンネル(笑)のおかげもあり、あれよあれよという間に同点です。 スタンドはもう、そりゃー上へ下への大騒ぎ。こうなると、甲子園は強いです(^-^)。

その後は両軍ともに次々と投手が交代し、しかし、どちらもあと1本が出ず無得点のまま、7回の攻防を迎えます。
7回といえば、甲子園名物”風船とばし”のセレモニーです。裏の攻撃に備えて、7回の横浜の攻撃に入った途端、球場中の観客は 試合そっちのけで風船を膨らます作業開始です。

ニョキニョキとにょろにょろのように伸びる風船



スタンドのあちこちで、風船の膨らませすぎでパン、パンと爆発する音は響き渡るわ、息を吹き込む音がするわ、挙句にニョキニョキと伸びた風船で視界は 遮られるわ、この7回表の試合を見ている方は正直、とっても少ないのです(オイ)。常に大音量がこだまする甲子園が、束の間静かになる貴重なひととき。もし、今度ナイターをご覧になる機会がありましたら、 ちょっと注目してみてくださいね(笑)。
簡単に2アウトを取ってから、やけにもたつく展開に、風船を早く飛ばしたくてウズウズ するファンがイライラし始め、中には持ちきれずに誤って飛ばしてしまう人も(笑)。
そんなこんなで何とかピンチを切り抜け、待ちに待った風船飛ばしの時がやって参りました。ファンファーレに合わせ、風船を左右に揺らし、最後の一音が終わると同時に一斉に夜空に舞う 色とりどりの風船。本当に綺麗なんですよー。
この状態を一目、お見せしたい!と思っていたのですが、すっかり見惚れてしまい、カメラに撮り損ねたウツケモノです(^^ゞ。
毎回、甲子園でこれをやる度、あの独特の応援といい、こと試合を楽しむということに関しては、阪神ファンの右に出るものはいないのでは?としみじみ思います(^-^)。


さて、こう着状態が続いていた試合が遂に動いたのは8回裏。先頭の赤星がいきなりのヒットで出塁し、盛り上がったのを続く藤本がダブルプレーで一瞬にして潰してしまい、更にそのプレーを巡り、抗議・中断もありスタンドに嫌〜なムードが漂います。
こうなったら、頼みはもう今岡、お前だけやでー(><)とファンが願う中、 ホントにやってくれました!!!
自打球を当てながらも、ファウルで粘った7球目。打った瞬間、それはそれは見事な放物線がレフとスタンドへと一直線。スタンド総立ち!大歓声が今岡を包み込みます。
「うぉぉ〜〜。やっぱり今岡やー」
ずっと生で見たいと願っていた、今岡のHR。それも打った瞬間に分かるほどの大きな一発をこの目で見られて、くぅぅ〜〜来てよかったー。最高!ホントにありがとー(T-T)です。

最後は、8回から登板した安藤がピシャリと3人で抑える見事なピッチングで久しぶりの勝利!
やったね、これで甲子園勝率100%記録またも更新です(^-^)。 ふふふ、今まで何度も足を運んでいる甲子園ですが、まだ負けを見たことがないのです(エッヘン!)
ヒーローインタビューに続き、至福のひととき「六甲颪」をお腹の底から熱唱し、来年もまた来るからねー!との思いを胸に秘め、甲子園を後にしたのでした。

2連覇なんてそんな大それたことは夢にも思いません。この先どんなに負けようが、生の一勝があれば、1年間いえ、次の優勝までその思い出を胸に楽しく暮らせますとも!
たった一つの勝ちで生きていける、単純バカな人々の集まり。それが阪神ファンなのです。 そして、今年もやっぱり合言葉はひとつ。

阪神タイガースは日本一や!

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