北海道日本ハムファイターズvs千葉ロッテマリーンズ観戦 in 札幌ドーム
2005年4月18日(月) 札幌ドーム
いよいよやって来ました、札幌ドーム。羊ヶ丘からドームを見た時は、歩いていけそうだね、なんて言っていたのが寒さのためタクシーを使おう、と乗り込んで走ること数分。
歩かなくてよかった、と友人と顔を見合わせて頷きあいました。 近くに見えるけど実は遠い、御堂筋パレード(大阪市主催の毎年秋に行われる、淀屋橋から難波までの御堂筋をパレードするお祭り。ちなみに一体
何のお祭りなのかは知りません^^ゞ)の高島屋と同じです。何のことかと言うと、このパレード実際に歩くとかなりの距離で、しばらくするとゴールである高島屋なんば本店が目の前に見え、「おぉ、やっとゴールだ」と
思ったのも束の間、行けども行けども高島屋は近くならない(T-T)という悪夢のような状況になるのです(笑)。
初めての札幌ドーム。噂どおり周囲には何もありません。ドーンとそびえる銀色の佇まいがちょっぴり長野のエムウェーブを思わせます。
早速足を踏み入れると、まだ開場時間前なので人影はまばらです。つい、大阪ドームや東京ドームの感覚で、札幌ドームの中もあちこち
色んなお店があってゆっくり遊べるかと思いきや、試合のある日は展望台は午前中で閉まるため、時間をつぶせる場所が殆どありません。
うわーこれはやられた、と思いながらも気を取り直し、とりあえず小さいながらもグッズ店を見つけたので入ってみることに。
と、ドームの入場口に何やらすごく見覚えのあるものを発見!野球狂で知られる、漫画家・水島新司氏の直筆イラスト入りの色紙とユニフォーム、そして懐かしい『野球狂の詩』の単行本が
展示されていました。よく見るとユニフォームが東京メッツならぬ札幌メッツになっています。流石御大、こんなところでまで存在を誇示しているのね、と
水島漫画ファンにあるまじきことを思いながら、ちょっぴり嬉しかったです。 はっしまった!今思えば写真を撮っておけばよかった(泣笑)。
のんびりグッズを眺めて、軽くお茶をしたところでちょうど開門時間に。既に並んでいる熱心なお客さんの列に、友人は「へー沢山いるね」と感心していましたが、
どう見ても普段見慣れた試合前の観客数の10分の1くらいの行列に、も、もしかしてスカスカ!?と一抹の不安を覚えながらもようやくドームの中へ。
野球観戦といえば弁当とビール、というわけで売店でお弁当と北海道限定生ビールを購入し席につくと……。
今回は日ハムの応援なので、当然本拠地だから1塁側を購入したのですが、ななななんとこの球場は世にも珍しい三塁側がホームチームで、一塁側はロッテファンの場所でした。
えーそんなのないよーと思いましたが、ふとグラウンドに目を向けると向かいの三塁側のベンチがよーくみえます。しかも、予想通り涙が出るほど少ないお客さんの数のおかげで、
ベンチはもちろん、グラウンドも見やすいことこの上なし!です。 しかし、いくら月曜とはいえ、ここまでお客さんが入っていないとは(T-T)。パ・リーグの悲哀を
改めて感じてしまいました(しくしく)。
気を取り直してグラウンドに目を向ければ、恒例の試合前の練習です。今日は新庄目当ての日ハムの応援ですが、実は、数年前まではロッテをかなり
真面目に応援し、球場にもあちこち足を運んでいたため、久しぶりに見るロッテの選手たちがやけに懐かしく感じられました。
その上、肝心の日ハムに関しては新庄、坪井といった旧阪神勢と、主軸の小笠原とセギノール、投手では岩本くらいしか知らないというお粗末さ。
この日の先発は日ハム・江尻、ロッテ・コバヒロこと小林宏之でしたが、恥ずかしながら江尻投手って初めて知った有様でした(ごめんなさい〜><)。
お客さんは少ないですが、札幌ドームかなりいい球場です。新しいだけあって綺麗な上に、弁当もとても美味しく(ココ、かなり重要です、ハイ!)、何より座席が
ゆったりとしていて見やすいです。思わず甲子園もこれくらい座席の間隔があれば、と願ってしまいました。
そうこうするうち、ロッテの練習も終わりに近づくとともに、向かいの日ハムベンチの奥に、赤いリストバンドでバットを構える新庄発見!
あー新庄だ、と懐かしく魅入ったその姿は相変わらず細身で、遠めにもカッコよさが増しているのが見て取れます。 もちろん阪神時代もカッコよかった
のですが、アメリカに行って注目度が増したおかげか、あの頃とは違うスターのオーラが出てます。
名前も知らなかった江尻投手、なかなかの速球で1回表をピシャリと3人で終え、いよいよその裏の日本ハムの攻撃は、1番センター新庄の登場です。
レフトスタンドに陣取った熱心な日ハムファン(ガラガラの球場でここだけ満員でした)から”つーよーしー”という大声援が飛びます。
バッターボックスで構える仕草もすっかり堂に入っていましたが、ものの見事に空振り三振(笑)。「あーやっぱり新庄だ」とものすごく懐かしさを覚えた瞬間でした。
試合は両チームとも淡白とさえ言える攻撃ぶりのおかげか、物凄いハイスピードで進んでいきます。そうして迎えた3回裏。先頭の坪井が内野安打で出塁。続くアルモンテが手堅く送り、
キャッチャー中嶋が凡退したところで打順は再びトップに返り、新庄もといSHINJYO(大リーグから帰国後、英語名を登録名にしたのです)。
またもや大声援が送られる中、見事センター前に弾き返す先制のヒット!! 坪井が出て新庄が返すなんて、阪神の試合を見ているようでめちゃくちゃ嬉しい!!そそ、新庄は
日ハムでは新しいコンバットが作られたのですが、坪井はなんと阪神時代のモノがそのままなので、数年ぶりに歌ってきました(ふふふ)。
続く小田もレフト前に二塁打を放ち2点目。レフトスタンドは♪おーいおーい北海道 の大合唱。日ハムの応援団は初めて目にしましたが、すごく楽しそうで
ピンクや青のポンポンを振っている方が何人もいて、それがとても綺麗でした。ラッパ隊もなかなか聴ける演奏でグーでした(^-^)。
続く4回、5回はまたまた淡白な試合に逆戻り。ロッテのあまりの不甲斐なさに、今年は好調なはずなのにやっぱり変わってないのかな、とちょっぴり複雑な心境に。
そうして迎えた6回裏。2番小田、3番小笠原と主軸が簡単に打ち取られ、楽しみはやっぱりラッキーセブンの7回かな、と思った途端、続く4番セギノールからの怒涛の攻めが
切って落とされました。4、5、6番の連続ヒットで加点し、更に坪井がデッドボール、アルモンテが四球で遂に押し出しに。更に中嶋もヒットでこの時点で合計4点の猛攻。途中、
コバヒロから山北、山崎と投手を変えても勢いは留まるところを知りません。
そして、遂に打者一巡の猛攻で千両役者・新庄の登場です。 「いいところで出てきたね」と振ってきた友人に「いんや、こーゆーところで期待を裏切るのが新庄だから」
と照れ隠しの憎まれ口を叩いた私をあざ笑うかのように、しなやかな動きで振り切ったバットに当たった白球は、レフトスタンドに向かって一直線。
打った瞬間にホームランとわかる当たりに思わず、ここはロッテ側であることも忘れ「ぃやった〜〜!!!」と拳を思いっきり突き上げてしまいました。
まさかここで打ってくれるとは(T-T)。嬉しさのあまり可笑しくなりそうでした。 途中の回では、相変わらず華麗な守備も見せてくれ、アメリカに行って一回りも
ふた回りも成長したことが否が応にも窺われる様子が本当に嬉しく、また3回に先制打を放ち次の回の守備につく時には、大きな新庄コールに満面の笑みで手を振って
応える様子には余裕すら感じられました。 とにかく、ここにいるファンは皆新庄が大好きで、新庄もそんなファンに囲まれて野球をやるのが楽しくてたまらないんだろうな、というのが見ていて嫌というくらい伝わってきて、
それが何だか自分のことのように嬉しかったです。 本音を言えば、大リーグをやめたらまたタイガースに戻ってきて欲しかったのですが、
今日の姿を見て「あーこのチームは本当に彼に合ってるな。このチームに入ってよかったね、新庄。北海道の皆様ありがとう〜」としみじみ思いました。
試合は終盤僅かに意地を見せたロッテが反撃したものの、そのまま日ハムの大勝利で終わり、幸せな気分で帰途につきました。
嬉しいよー、わざわざ来てよかった、と喜びを噛み締めた脳裏にふと嫌〜な予感が。「ん?ここでこんなにいい思いをしたということは・・・。もしかして、夏の甲子園観戦では
初の負け試合を見ることになったらどうしよう」 すぐにいやいや、この勢いで絶対に勝つのだ!と誓いも新たにした札幌の熱くて寒い夜でした。
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