●● 滝沢演舞城2013 at 新橋演舞場 2013.04.17 ●●
行ってきました、滝沢演舞城2013。最初にまさかの出演発表があった時は、行ってみたいけれど江戸は遠い上に半分ジャニーズだしなぁ。せっかく行ったのにえ、これだけ? ってことになったら……と躊躇していたはずが、一般発売日が近づくにつれ、
平日の昼公演なら日帰りができる&行かないで後悔するくらいなら行っちゃえ!に変わり。発売日に”必死のぱっち”の覚悟で電話をかけたところ、運よくあっという間につながり無事チケットをゲット。
恥ずかしながら、生まれて初めて買ったレコードは『哀愁でいと』でたのきん映画に子供心をときめかせた時期もあったものの、その後はジャニーズへの興味はさっぱり。最近になってようやく嵐の全員の名前と顔が一致したような体たらく。
もちろん、今回の出演者もタッキーと大我君以外は誰が誰だか、はて??状態(^^ゞ。京本さんの舞台はものすごーく楽しみだけれど、こんなんでジャニーズワールドについていけるのか、一抹の不安を抱きつつ、わくわくと迎えた当日。
早朝の飛行機で東京へ。この日は春うららかな陽気で絶好の観劇日和、といきたいところですが、地元同様春の嵐が吹き荒れ、暖かいけれどかなり風が舞っておりました。
観劇前に日本橋にあるクラブハリエの喫茶店で美味しいバウムクーヘンを頂いて、いざ演舞場へと向かいます。野球場やコンサートホールなら、あちこちお馴染みの場所はあれど、演舞場はまったくの
初めて。地下鉄の駅を下りて、会場へと向かう道すがら目にするものすべてが新鮮で。時事通信社ってこんなところにあるんだーと妙な感心をしたかと思えば、友人の目に止まった、国立がんセンターにも感嘆の声をあげ、某オレンジ球団の親会社に憤慨(笑)
したりと完全にお上りさん状態。
程なく見えた”新橋演舞場”の文字に、一気に胸が高鳴ります。横断歩道を渡れば開演を待つ人があちこちに見受けられ、年齢層の幅広さにファン層の深さを実感です。いざ、入口から中へ……と思ったら、演舞場の外壁に向かってカメラを向けている方が多数。慌てて迂回しつつ
横目で何をしているのかと伺えば、タッキーの写真入り滝沢演舞城2013の看板を激写する
様子になるほど〜とこれまた感心。
場内に入るとグッズコーナーや飲食コーナーなどがあり、この時期らしく綺麗な桜色のグッズが目を惹きました。まずはなくなる前に、というわけで飲食コーナーにてお弁当を購入。この舞台限定の滝こみごはん弁当です。
和風と洋風の2種類があり、洋風を選択。食べる前に今回の舞台へ寄贈されたお花を見る為に地下へ。階段を降りると、どーんと胡蝶蘭が咲き乱れていました。タッキーには山下達郎・竹内まりや、舘ひろし、はるな愛、大林素子、嶋田久作さんらから
ドーンと届いてました。京本さんへのは……と見回すと奥の部屋、食堂になっているところにこれまたどどーんとありました。五木さんだー、渡辺謙ご夫妻や橋之助さん、大林さんはタッキーと京本さん両方に贈ったんだね、持田真樹ちゃんもあるよ、こっちはラジとばだー等、豪華な胡蝶蘭の
鉢を前にこっそりきゃーきゃー言いつつしっかりカメラに収めて来ました。
滝こみごはん弁当、蟹好きなタッキーにちなみ、洋風はカニクリームグラタン、和風は蟹足フライが入っていました。朝が早くてお腹が空いていたのもあり、見た目けっこうボリュームありましたが、美味しくあっという間に完食。ごちそう様でした。
腹ごしらえをすませ、ようやく劇場内へ。入った瞬間、両サイドに飾られた提灯の数に「うわー広い!」とびっくり。緞帳の上に更に紫がかった桃色の幕がリボン状に幾重にもかけられていてとっても綺麗です。
「やっぱり都会の劇場は凄いねー。緞帳もあんなにお洒落なんだ〜」と感心する私に「いや、あのリボンみたいなのはこの演舞城のためのものだと思いますよ」と友人の冷静な突っ込みが(苦笑)。あれこれ談笑したり、キョロキョロしたりする
うちにあっという間に開演です。
さて、ここから先は例によって完全ネタバレ&主観が入りまくりのレポです。なのでそれでもいいよ、という方のみどうぞ。また、遠方ゆえ1回のみの観劇のため、かなりうろ覚えの部分もありますのでその辺もご了承くださいね。
場内が暗くなり、舞台の左袖にスポットライトが当たり、バイオリンを持った子が登場。滝沢演舞城のテーマ(?)を奏でます。
事前にバイオリンを弾く子がいる、というのは過去のプログラムを見て知っていましたが、綺麗ないい音を出していました。弓の持ち方に少しクセがあるのがちょっぴり気になりましたが(こらこら)、弾きっぷりというか姿勢の良さはさすが。
わーいわーい、とすっかり見惚れているうちに、花道に刀を持った子と右側からステージ上に登場した子がそれぞれの場所で音楽に合わせて舞います。
それとともに場内にタッキーの「4年ぶりにここ、新橋演舞場に戻ってまいりました滝沢演舞場。日生劇場で取り組みました滝沢歌舞伎を演目に加え、滝沢流の和の世界に磨きをかけた……中略(というかそれ以上覚えていない^^ゞ)
どうぞ最後までごゆるりとお楽しみください(だったかな??)」というアナウンスが流れていよいよ楽しいショーの幕開けです。
テーマが終わり、場内が拍手に包まれると同時に緞帳が上がりぱぁっとステージ上が明るくなったかと思うと、軽快な曲に合わせて上から何やら薄い膜のような布が
落ちて来ます。綺麗だな〜と見惚れていると、滝……沢……演……舞……場と少し間隔を空けて書かれているのが見えて、うわっ素敵、お洒落〜と一気にテンションが上がりました。
桃色装束のタッキー(だよね?)の「春の踊りはよ〜いやさ〜!」(って言ったと思う)というかけ声とともに一気に和装の出演者が一斉にステージに登場。後ろのセットは牛舎みたいなのがあったような。曲に合わせてステージ上を前後左右に入れ替わりに踊る姿に、あっちを見たりこっちを
見たりと忙しいです。最後は、ステージ前方に何人かの子達が出てきてポーズというか、何かの形を作ってました。
『いにしえ』
拍手とともにすぐに次の音楽へと替わり。後ろに組まれたセットの高いところからタッキー登場。おー歌ってる〜と思った途端、いきなり吊りあげられてフライイング!今回、前方ど真ん中というすごい良席だったのですが、いきなり何の前触れもなく
タッキーが目の前にびよーんと文字通り飛んで来たのにはびっくり。右に左にびよ〜んびよ〜ん飛びまくる姿に「何これ、よくわかんないけど楽しいよ!」
飛びまわるタッキーを見つつ、舞台の上にも注目。大我くん、何気にいいポジションにいました。
振りをこなすのに必死な子、けっこう余裕がある子、あ、この子は笑顔が素敵だな〜等、勝手なことを思いつつ、あっちを見たりこっちを見たりと非常に忙しいです。
もしかして、後ろからも誰か登場したりして……と振り返ったところに、またまたタッキーが今度は後ろからびよーんと来たのにはたまげたなぁ。
曲が終わるとズラリと整列したジュニアの子達のご挨拶。
1人ずつ、口上というのかな、それがし何何と申す、ではないけれど。一言とともに名乗り挙げるのです。
流石に全部は覚えていないけれど「その名のとおり光輝くスノーマン。岩本照!」は面白かったな。
実は、スノーマンというグループが
あることを知らず(汗)、名前にちなんで光輝くはわかるけど、なんでそれがスノーマン=雪男になるの?? とすごーく不思議だったおかげで印象に残ったという。あと「東京の桜は散っても演舞城の佐久間は散りません、佐久間大介!」
には、思わず上手いっと思ってしまいました。名前だけの子も沢山いて、その差は何だろう??と思ったり。大我くんは、ここでも2列目真ん中という絶好のポジションでした。「今日もとっても頑張る、京本大我」だったかな? 可愛かったけど、個人的にはもうひとひねりほしいところ(こら)。
「そして最後に控ぇしは、ここ新橋演舞場にて滝沢演舞城の座長を務めまする滝沢秀明」の呼び声とともにタッキーが花道に登場。最初のアナウンスと大体似たようなことを、今度はもう少し柔らかい言葉でご挨拶。さすが座長、という感じで声の張りから立ち方まで貫録たっぷりでした。
「Feelin' Good」
ご挨拶が終わり、再び華やかなショータイム。今度は一転、メジャーコードの楽しい曲です。最初は舞台で歌っていたタッキーでしたが、途中目の端に何やら赤いモノが……と思った途端、目の前にキンキンキラキラなタッキーがぶわーっと跳んで来て
「うぎゃっ」となってしまいました。心の準備がしてなかったので、あれは本当にびっくりでした。また飛ぶんかいっどんだけ飛ぶの好きなのよ、と思ったらもうツボに入り過ぎてしまい、場内をキラキラと跳びまわる姿にしばらく笑いが止まらなくなってしまいました。
ひとしきり飛び終えると再びステージに戻ったタッキー。前方で踊っていた子が曲に合わせて手拍子をするように客席を煽ります。全然知らない曲でしたが、せっかくなのでファンの皆さんと一緒に手拍子に参加。照明も綺麗で楽しかった〜〜。皆でずら〜っと並んで
ターンしていったのココだったかな(うろ覚え)。
曲が終わると舞台上が一変。背景が江戸の街並みのような時代劇調に。タッキーの台詞に続いて流れて来たのは懐かしいメロディー。♪チャンチャンチャーンチャンチャンチャーン というフレーズに「まさか、こんな古い曲やるわけ
ないよね? 青い山脈に見せかけたタッキーの歌が始まるんだ」と思っていたら、本当にそのまま青い山脈だったのには驚きました。
再び背景が変わり、今度は鶴ヶ城がどーんと舞台後方に聳え立ち。城をバックに最後の決戦に挑もうと居並ぶチビッ子に白虎隊の悲劇を嘆く台詞を吐くタッキー。と、そこに花道から旗を持った一団がどやどやとやってきて「官軍だー!」の
声とともに最後の闘いが繰り広げられます。先ほども見た、一番小さい子が儚い命を散らすシーンは、なかなかの熱演で見ごたえがありました。
再び舞台が変わり、マスクを駆使しての女性ダンサーと踊る曲がいくつかありました。せっかく来たんだから、お気に入りのダンスを踊る子を見つけて帰ろう、と観察しまくった結果、少し背の高いもう1人の同じくらいの年かさの子と組んで
よくタッキーの傍で踊る子に個人的に光るものを発見。飛びぬけて上手いっていうのではないんだけれど、動きがしなやかで丁寧で、表情の魅せ方がとっても魅力的でした。
ワイドショーでも取り上げられていた太鼓、タッキー豪快な脱ぎっぷりでした。アスリートとはまた違った、でも恐ろしくしまった腹筋・胸筋にヒガシとどっちが凄いかなーと思ったり。二の腕というか上腕二頭筋の盛りあがりっぷりが凄かったです。
ってどこ見てんだ、って感じですが(苦笑)。そういえば、太鼓ではバイオリンの後藤君に石垣佑磨クンの弟(名前ちゃんと覚えましょう)のキーボードも加わっていて、なかなかない組み合わせが新鮮でした。
弟クン、目元が佑磨クンに似てるなーと。
この後もう1曲、女性ダンサーも加わって歌って踊るのを経て次はいよいよ1部のメイン(?)滝沢歌舞伎です。
岩本君と大我君ともう1人小柄な面白い子(それが誰だったかは二部で判明)の3人で、過去の映像を見ながら滝沢演舞城の歴史をおさらいです。岩本クンにも突っ込まれてましたが、過去映像のタッキーの前髪が長〜い。
小柄な子のボケに残りの二人がボケたり、呆れたり、時にはシカトしたりで客席が笑いに包まれます。そんな中、ステージ後方で赤いおかもちを前に座長が白塗りを始めたのにはびっくり。最初、てっきり影武者かと思ったら本物のタッキーでした(苦笑)。このシーン、毎年恒例だそうで。パタパタとお化粧していく
座長の手つきのいいこと。
歌舞伎の前にちびっこ達が質問する形式で出し物の説明をしていたのは、なかなか親切だなーと思いました。もちろん石川五右衛門とかあらすじは知ってるけどね。あ、歌舞伎の劇の前に♪かけがえない時間をともに生き〜 ってちびっこ達で歌い踊るコーナーがありました。
ここで聞いてたから、最後のカーテンコールで口ずさめたんだなーと今気づきました(苦笑)。
滝沢歌舞伎
さすがに全部は覚えていないので簡単に。
赤白紫のだんだら模様のの独特の幕が下りた前に傘を持ったちびっ子5人が登場。
ずいと肩を前に出し「名乗るもおこがましいが……」と見栄を切る姿が可愛い〜。
一番最後の子は本当に見るからに小さくて「どんじりに控ぇしは、いつかは金田演舞城と座長、夢はでっかく最年少ジュニア」と名乗ったのには、
こんな小さい子が凄いねぇ、偉いわ〜と思ってしまったおばさんです(苦笑)。
再び幕が今度は横へ引かれ、花道から獅子舞が出て来たのは楽しかったな。獅子舞が咥えていた紙に「滝沢演舞城」と書かれていたのですが、舞の字の下の部分がちゃんと”タッキー”になっている
芸の細かさに感心。この舞の下の部分がタッキーのデザインはジャニーさんの発案だそうで。流石のセンスです。
今度は梯子をかついだ衆が沢山出てきて、タッキーと何人かが梯子に登ります。わーい梯子だ、加賀鳶みたいなことしないかなーと思ってわくわくしていたら、最後の最後に肝返りのような
ポーズを決めてくれました。思わず「あれ、難しいんだよ」と呟いてしまいましたよ。
梯子がはけると今度はえっさほいさ、と籠をかついた二人が登場。駕篭のなかにはもちろん桃色の娘装束のタッキー。
「滝沢秀明って役者、ご存知ですか?」という駕籠屋に「そういう役者は大嫌いっ」としなをつくりながら女声で叫ぶタッキー。続けて「小さいし不細工だし、字は汚いし」には爆笑。えータッキー字下手なんだーと意外(?)な事実に驚きでした。
最終的にはあまりに喚き過ぎて自声になってしまい、駕籠屋に「うへぇ、こりゃ女じゃねー」と退かれ開き直って籠の中で胡坐をかきながら「早く行け!」と怒鳴るタッキーに大笑いでした。駕籠屋さんの気持ち悪いもん見ちまった〜
という感じでそろりそろりと籠を持ち上げる小芝居が楽しかったです。
ワッショイ、ワッショイと神輿を担いだ面々が祭りだ祭りだーと喜んでいると、ボロを纏ったタッキー登場。「金がなくて水芸が見れない」と嘆く乞食タッキー。
そのまま「誰か金をめぐんでくだせぇ」と客席へ下りて行きます。歌舞伎の前にちびっこ君が「歌舞伎で滝沢君が物乞いに行くので皆さん恵んであげてください」と
アナウンスしていた時間がやってきました。
最初の人は手作り感満載の黄色い大きな模様が見える封筒を手渡していて「おありがとうごぜぇます、これはファンレターですか?」と確認するタッキーのオカマ口調が
可笑し過ぎ。過去の演舞城のグッズ(扇子)を手渡され「これは、過去の演舞城のですね。ありがとうごぜぇます。貴方の思い出はもういいのですか?」には爆笑。
あとはよくある子供向けの漫画形式の日本の偉人伝みたいなのの「義経」を手渡され「これで勉強しろ、ということですね。ありがとうごぜぇます」と頭を下げつつすぐに「これ以上、何を勉強しろと」も
笑えました。飴玉をくれる人やらそれぞれ色んなモノを渡していましたが、誰もお金はくれず。「今日は本当にお金が少ない。これで水芸が見れるかな……」と籠を抱えたまま半ば途方に暮れながらも「ジュニアー!」と
ロッテンマイヤーさんばりに叫ぶタッキーが面白すぎでした。
この後、水芸を披露していたタッキーですが、一連の五右衛門から籠の娘、乞食への早変りが凄すぎて、思わず隣の友人に「あれもタッキー、これもタッキー、さっきのも
タッキーだよね?」と確認してしまいました。かしこい友人にからくりの一部を明かしてもらいましたが、演舞場ってからくり屋敷みたいだなーとその辺も面白かったです。
次々と色んな人物になり変わるタッキーですが、その都度役になりきっている姿が凄いなーと感心。歩き方とかちょっとした細かいところも徹底していて、例えばジュニアの子達は、舞台の上で踊ったりお芝居している時は、それぞれ役をこなそうと頑張ってるんだけど、
出番が終わり捌けて行く時になると急にバタバタと地が出てしまう子が多かったのですが、タッキーは袖に消える瞬間までなりきったままなのがやっぱりプロだなーと。
最後は紅葉狩りから冬へと季節は変わり。一部の最後に皆で銀の四角い布のようなものをもって踊るのがとっても楽しかったです。布をこう、ピーンと張って迫力ある動きで
踊る姿が、学生時代によく見た男子カラーガード隊を思い出して懐かしかったな。
30分の幕間を挟んでいよいよお目当ての第二部、「義経〜悲劇の英雄〜」です。
演舞城のテーマが再び流れる中、白装束の義経登場。これまでの礼を述べる義経の言葉を左右に分かれて頭を下げて聞き入る弁慶と三郎。感情たっぷりこもった場面に早くもちょっぴりうるっとしつつも、三郎は本役の子だけど、この弁慶は京本さんじゃなくて黒子くんだなーと
冷静な突っ込みも。所作がね、京本さんとは違う気がしたのですが、間違いだったらすみません。
すぐに場面は変わり、ステージに五条の大橋が登場。いよいよだーとわくわくする心を抑えます。橋の上に立つ義経。と、花道の方から「あと1本で100本じゃ」と聴き慣れた声に振り向くと、白装束に高下駄の京本弁慶が長刀を手に登場。
時代劇の時の独特の張りのある声も
さることながら、この時の歩きっぷりがたまらん!て感じでした。のっしのっしとステージに登場した弁慶。橋の上の義経にこれまでの狼藉ぶりを咎められ、「おぬし、男ではござらぬな。女でもこの弁慶容赦はせぬぞ!」と長刀を構え、立ち回りが
開始されるのですが、この時後ろに下がりながら、履いていた高下駄をパーンと後ろへ脱ぎ捨てる仕草が、京本さんらしいケレン味に溢れていて「ちょっ、今の何?カッコ良すぎるんですけど(><)」となったくらいカッコよかった!!
このシーン、本当にカッコよくてでも、ここが一番最高だった、と思うのって変?と終演後、おそる恐る同行の友人に言ったところ、なんと彼女も同じポイントがツボだったという(笑)。
ホント、ほんの一瞬なんだけど、本当にそこだけ巻き戻して何回でも
見たいっというくらいカッコよかったです。
もちろん、お得意の立ち回りも珍しく長刀を振りまわす姿が見られる上に、やっぱり腰がしっかり入って流れが綺麗だよなぁ、とうっとり。あっさりと義経に泣き所を突かれ、参りました〜となるのですが、
いつもとは一味もふた味も違う、渋みのある太めの声が新鮮で心地よく。京本さんて、時代劇の時は特に背中のラインがすーーっと伸びて綺麗なのですが、今回は弁慶になりきるため敢えてそこを封印していた感じなのが印象深かったです。
場面は変わって鎌倉の頼朝の館。義経追討をけしかける景時に対し、賛同する御家人と嗜める側とに分かれて言い合うシーンなのですが、祐親役の子がいい声してました。皆、それぞれ顔が見えるのに頼朝様だけが
何故か黄金仮面状態で声だけが聞こえるのが不思議だったのですが、この謎は最後に来てそういうことかーと納得でした。
今度は京の町。再び舞台の上が明るくなり、舞台上狭しと町娘が戯れる姿に一気に舞台の上が華やかに。「親方のおかげでこの三郎も有名になっちゃったかぁ」と浮かれる三郎が可愛いです。三郎くん、ずっと頭に紫色の鉢巻き(?)を
巻いているのが可愛かったです。町娘に囲まれ有頂天になった三郎、傍で自分を探す親方と弁慶が見ているとも知らずに「親方の決めポーズはださいの!」と言い切ってしまい、「ダサい?」と反応する親方&弁慶に場内大笑い。
ほら、ダサいだろと披露した決めポーズ、確かに三郎がやるとダサくて(苦笑)。この後、いかに自分がイケメンかを得々と語る三郎を冷た〜い視線で見つめる殿&弁慶の♪目と目で通じあう♪ 目は口ほどにモノを言う的やりとりは必見。
結局、すぐに二人に見つかってしまい、狼狽するかと思いきや完全に開き直った三郎。「イケメン」と自分を指さし花道にスポットライトを浴びて立つイケメン二人に向かって堂々と「不細工、ぶさいく」と指さしをすること3回。いや〜三郎君勇気あるわ、と
思いましたよ。町娘に自慢している時からずっと「何言ってんだ」「あいつ、ちっともカッコよくねぇよな」と言い合っていた二人ですが、ふんふんと2回までは聞き流し、3回目に徐に弁慶が「殿、後で楽屋でしばき上げましょう」と得意げに言い放ったのに
頷く殿。絶妙な阿吽の呼吸でした。
三郎にきゃーきゃー言っていた町娘達の視線が花道へと向けられ、急に上機嫌になった義経様。嬉しそうに「今夜は長い夜になりそうじゃ」と娘達に向かったものの、当の娘達は義経様を通り抜けて花道に立つ弁慶に群がります。
「おぬしたち、年上が好みか?」には笑いました。町娘にお茶に誘われヤニ下がる様子は弁慶に突然、小次郎おじさん、もしくは新さんが乗り移ったかのよう。すっかり機嫌を損ねた殿に「弁慶!行くぞ」と窘められても
「殿、あ、いや暫しお待ちくだされ」「行くぞ!」「しばし……」の繰り返しで町娘とともに本当に弁慶は花道から外へと退場。
舞台の上には取り残された状態の殿と三郎。「愛は惜しみなく奪う。この三郎から全てを奪った……」で怒るのかと思ったら「恋っていいですね〜」にはオイオイ、となりながらも笑いました。
何やらロマンティックな音楽とともに、舞台に置かれた襖状の衝立で殿と三郎による影絵物語のはじまりはじまり〜。
これ、すんごくよかったです。影絵で色んな動物を表現していくのですが、ちゃんと物語があって、鳥がついばむ様なシーンがあったかと思えば、お茶を立てたり、兎になったり。もうすっかり影が織りなす世界に
浸りきってしまいました。最後ふっと影が消えて行き、あーあ終わっちゃったと思ったところで場内が明るくなり弁慶登場。
「最初の子がよかったな、いや、二番目の子も〜」とぶつぶつ呟く弁慶の小芝居が可笑しい〜。
お前が行ってしまったから三郎と二人で影絵遊びをしていた、と言う義経に「男二人で? 殿、やらしくないですか?」
と突っ込む弁慶。「殿は私にも影絵遊びをお誘いくださいましたが、この弁慶には難し過ぎますとお断り申し上げましたが」とのこと。何でも以前に客席で見ていた際に難しそうだと思ったからやめたそうで。
えー京本さん器用だから、やればきっと上手いと思うんだけどなぁ。ちょっと残念。
しかし、自分で難しいと言っておきながら「殿、相変わらず見事な影絵」云々と殿を褒める一方で「お前、相変わらず下手くそだな〜」と
三郎にいきなりのダメ出し。「藤ヶ谷はもっと上手かったぞ」と重ねて言う弁慶に「お前、いつになったら兎出来るようになるんだよ」と追い打ちをかける義経様。確かに言われてみれば、兎をやっていたのは
タッキーばかりだったけど、三郎君の影絵にも充分感動していた私って……とちょっぴりガーンでした(笑)。
「弁慶、お前に言いたいことがある。親方の一の家来は俺でお前は二番、わかったか!」と言い放つ三郎に「何だとお前、清水ミチコみたいな顔しておるクセに」
とやり返し、そのままつかつかと近づき
三郎の顔をにゅーっとひっぱった弁慶、鬼です(笑)。確かに、つぶすと似てる気がしないでもないけれど、「三郎君そんな不細工じゃないよ。けっこう可愛いよ」と思ってしまった私です。ま、深澤くんはいじられ担当らしいので、それでいいんだけどね。
千秋楽までには兎さんが出来るようになることをひっそりここで、三郎君のために願っておきます。
と散々笑いをとったところで、鎌倉に義経討伐の計略ありとの情報を主君に伝える弁慶。この辺の切り替えの早さは流石です。兄を信じるとあくまで争いを拒む義経の前に鎌倉の刺客が現れ、再び軽く今度はマイ刀で立ち回りを披露。さりげなく、くるっと回して納刀を披露していたのが嬉しかったです。
景時から祐親への伝言をことづかった真之介。嘘に耐えきれず、本当のことを祐親へ話し、義経様につこうと二人で言い交わした矢先、半蔵に斬られる祐親が切なかったです。えー、この子よかったのに死んじゃうの? と思ったのは
内緒です(^^ゞ。半蔵の刃が真之介にも迫ったその時、再び現れた弁慶が窮地を救うという演出が心憎いです。
当たり前ですが、真之介相手にも一切手を抜かない気合の入りまくった弁慶の姿に役者魂を見せつけられた気がして、ちょっぴりじーんときてしまいました。
しんみりさせた後は一転、親子でアドリブコーナーです。
衣装も口調も弁慶のまま「そなた、ジャニーズでは誰が好きじゃ?」と訊ねる父に「滝沢秀明さんです」と答える大我くん。
「ほう、タッキーか。あやつはいい奴じゃ、わしも好きじゃ」と笑顔の父。
「タッキーの歌では何が好きじゃ?」
「……キセキという曲が好きです」とほんの一瞬、考えたのち答えた息子に「キセキか、どんな歌じゃ、歌うてみよ」と
命じられ、綺麗な声で歌い始めた大我くんに客席から自然と拍手が沸き起こります。途端、「よい、拍手はいい。クセになったら困る」と手を振って窘める姿に父の愛を感じましたよ。
「おぬし、父親はおるか?」「はい、おります」あれこれ諭しながら「しっかり親孝行に励めよ」とどさくさに紛れてちゃっかり親孝行を強要する父、素敵です。
「父の友達は誰じゃ、あげてみよ」に「あのーきょうだい兄弟言ってる方が1人」と答えたのには
爆笑。「確かに兄弟きょうだい煩い奴が、あそこに来ておる」と言ったため、えー慎吾ちゃん来てるの!?とびっくり。
「他には誰がおる」「えー、……ひろしです、の方も」とモノマネつきで答えのが可愛い〜。「今日はそんな妙な客ばかりがおる日じゃのう」の言葉にまたまた「え、ヒロシも来てるの〜!?」
と二人でキョロキョロしてしまいました(苦笑)。
まさかの仲良しお二人と同じ舞台を見ていたなんて、恐るべき偶然に感謝感謝です。
再び舞台は鎌倉。義経を擁護する御家人仲間に対し、「黙れ!」とあくまで排除を主張する景時。彼の狙いは一体何なのか? この物語での設定に俄然、興味が沸いて来ます。
後でこの景時を演じていたのは岩本君、と知りましたが、絵にかいたような悪役なんだけどこの景時がカッコよくて、台詞回しもしっかりしていてこの子なかなかいいよ、と感心しながら見てしまいました。
またしてもセットが変わり。八曜のご紋が描かれた幕に、「あー安宅の関だ」と胸が高鳴ります。
「鎌倉殿に逆らう者は誰ひとり通さぬ」と宣言する
富樫の前に山伏に扮した弁慶が登場。この時のベージュの山伏衣装も今までにない感じでよかったなー。
お馴染みの勧進帳のシーン。何も書かれていない巻物を取り出し、朗々と勧進帳(もどき?)を読み上げる弁慶、貫録たっぷりで貴重なモノを生で見られて感激でした。
長旅の疲れと背負った荷の重みに耐えかねて、ふらつく強力(ごうりき)に化けた義経に気づく富樫。義経の笠をはぎ、バレたと思った瞬間、弁慶が金剛杖で義経を打ちつけるシーン。
迫真の演技にじーんときました。演技とわかっていても、あまりに本気で弁慶が金剛杖を打ちつけるので思わず縮みあがってしまった小心モノです。
数年前にたまたま、地元にある安宅の関始め富樫家ゆかりの史跡巡りをして、どんな話なのか
改めて理解し直していたこともあり、富樫が一礼をしながら、義経に自分が取った笠を差し出すシーンにじわり。続く「義経様、……よい家来を持たれた」の台詞はかなり涙線がやばかったです。
無事、関所を抜けた3人。花道での弁慶の「殿、この棒で弁慶をお打ちくださいませ。この弁慶、家臣でありながら〜」「詫びなければならないのは私の方だ」のやり取りも圧巻でした。義経を前に頭を下げ、微動だにせぬ
弁慶。何者ものをも寄せ付けないオーラが漂っていて凄かったです。
物語はいよいよクライマックスへ。
再び景時登場。後白河法皇の問いに答える形で明かされる、景時の野望。え、そんなことを企んでいたとは……と驚きました。真之介君が言っていた、「鎌倉武士の世を作る」という言葉が思い出されます。
って武士の世を作るって去年の大河ドラマみたいだな(苦笑)。この後白河法皇、えらく威厳がありまくりだったのですが、この声ニッキ(って今はもう言わないのかな)の声ですよね?
景時の真の野望を知らぬまま、そそのかされた頼朝様が遂に義経討伐の決意をするのが悲しいです。ここで遂に頼朝様がその姿を現すのですが、タッキーだったことにびっくり。だから黄金仮面で
顔を隠してたのかーと納得するとともに、兄の方が美形って説も近年はあるもんね、とどうでもいいことをちらりと思いました。
風情のある竹林のようなセットに切り替わり。白装束の義経が来るべき決戦に備え、三郎、弁慶に感謝の言葉を述べる冒頭のシーンへとつながります。ここまで見てきたのもあり、結末がわかっているだけに
ものすごく切なかったです。弁慶が舞台上手にいて義経が花道に立ち、別れの言葉を交わすシーン、ずっと弁慶を見ていたいけど義経も気になるし……。で、暗がりに佇む弁慶を凝視しつつ花道のスポットライトを浴びて立つ義経を
チラ見。一部のタッキーでも思いましたが、自分への灯りが消えても本当に舞台の袖に消えるきるその瞬間まで、指先1本まで弁慶であり続ける姿に本物の凄みをひしひしと感じてしまいました。
最後の決戦。
いつもよりはスピードは落としているとはいえ、京本さんお得意の早い立ち回りがこれでもか、と見られて本当に嬉しかったです。ぐっと腰を入れて口をぎゅっとへの字に結んで
斬りつける表情、何度見てもたまりません。これ、相手をするジュニアの子達は本当に大変だったと思いますが、なかなかの斬られっぷりを披露してくれていました。セットが斜めになっている上に
スピードもあるので、足からどすんどすんと落ちる子がけっこういて、足大丈夫かな? とちょっぴり余計な心配も。
真之介の最後から真之介を腕に抱えたままの立ち回りまで親子揃って大熱演でした。あんまり親子共演と思って見るのは失礼だから、と努めて
それぞれの役者として見ていたのですが、この場面の演出にはやられました。
最後は弁慶の仁王立ちまで披露してくれて、ジャニーズの舞台でこんなにたくさんの見せ場を
作ってくれたこと、最後の最後まで気合の入りまくった演技を見せてくれたことに本当に感謝感謝です。
そして三郎。先のシーンで「必ずお守り致します」と義経から手渡された刀を、鎌倉武士は志を同じくする仲間だから、という義経の思いを守り「お前らなんかに使えるかー!」となかなか
使わないところが泣けました。斬り合いが苦手なところはすばしっこさでカバーしていた三郎もとうとう捕まってしまい、やられてしまうくだり、すっかり三郎スキーになっていたのもあって、かなりやばかったです。
ラストは景時vs義経。悪役だし言ってることにはちっとも共感できないけれど(汗)、景時がやられてしまうのは切ないものがあしました。しかも、ここでBGMが演舞城のテーマ音楽になるのが、上手い演出です。
雨が降って舞台も演じる役者さん達もびしょ濡れの中での立ち回り、見ごたえがありました。が、最後の戦いを前に義経がセットのてっぺんでガバーっと着物を脱いで上半身をはだけたのには、「いや、脱がなくていいから」と
急に素に戻って突っ込みを(苦笑)。きっとファンサービスの一環なんだと思いますが、1部からタッキー脱ぎすぎです(笑)。
最後の戦いを終えて佇む義経に聞こえてくる、三郎と弁慶の台詞のリフレインにまたしてもじーんときてしまいました。取り立てて義経ファンではなかったけれど、義経が辿った運命がやり切れなく。義経が死ぬシーンがなかった
ことにちょっぴりほっとしました。
いや〜ほんっと楽しかった〜と思ったところでフィナーレ。キャストの紹介です。再びバイオリンの後藤君とキーボードの石垣君が登場。後藤君を皮切りにキャストが紹介され、佐久間大介、阿部亮平、渡辺翔太、と順番に来て深澤辰哉、岩本照と
先程の劇で大活躍だった二人が紹介され、6人揃ってポーズを取り「スノーマン」と言ったところで初めて、「あ、この子達スノーマンて言うんだ〜」とグループであることを知りました(^^ゞ。
一部でも聞いた「WITH LOVE」が再び流れ、今度はタッキーが歌いジュニアの子達が踊ります。この曲、優しくていい曲ですね。バイオリンを弾く後藤くんや一部で目をつけた個人的にお気に入りの子が端で踊っているのを
目ざとく(?)見つけ、うんうんそうそう、その手つきが綺麗でいいんだよねぇ。身体の内側から沸き上がってくるようなこの笑顔もいいんだよねぇ、と見惚れているとツンツンと肩を叩かれ、
慌ててスクリーンに目をやると、タッキーが撮影した京本さんと大我君のツーショット(正確には違うんだけどね)がドーンと大写しになっていました。
危うく見逃すところでした、危ない危ない(苦笑)。
曲の途中でタッキーが左手を上手の方へさっと差しだし、お待ちかねの京本さんが再登場。この時の拍手が凄かったです。
一緒に拍手しながら、観客の皆さんの暖かさにじーんでした。私服に着替え先ほどとは打って変わって柔らかな笑顔で登場した京本さん、舞台中央に立ち観客にお辞儀をした後、客席に知り合いを見つけたらしく、さっと素の表情になり客席に
向かって本当に嬉しそうにキラキラお手振り。その笑顔が本当見たことないくらい、嬉しそうでよかったです。
終演後、隣のおばさまが教えてくれたのですが、何と私達が
座っていた席の数人おいてすぐ横、通路を挟んだ席のところに慎吾ちゃんがいたそうで。慎吾ちゃんが例のキラキラお手振りを京本さんに向かってしていたから振り返したんだよ、と。
舞台に夢中でそんな近くに慎吾ちゃんがいたことすら全然気づきません
でしたが、おかげであんな見たことがないような笑顔を目の当たりにすることが出来ました。慎吾ちゃん、ありがとう!!
最後は前方からお客さんが立ちあがったので、自然と皆が総立ちで拍手でお見送り。楽しくて嬉しくてちょっぴりうるっときてしまいました。
行く前は、大丈夫かな?と少々不安もありましたが、二部はもちろん一部からホント自分でもびっくりするぐらい楽しみまくってしまいました。
最初から最後まで色んな部分に趣向が凝らしてあって、照明も綺麗だし本当に楽しい舞台でした。
素晴らしい舞台が見られて、はるばる来た甲斐がありました。あの日会場にいた全ての方に、心の底からありがとう〜!!楽しかった〜〜。
感激の舞台の後は、これは絶対食べたいっと思っていたこの演舞城限定の「さくらもなかアイス」をロビーで頂きました。ほんのり桜色のアイスが
最中の中にどっさり入っていて、さっぱりした味が爽やか美味でした。そんなところも大満足。ごちそうさま〜(ぺこり)。
2013年4月17日
Copyright (c) 2013 shion All rights reserved.