タイトル通り、ファンへのプレゼントの気持ちを込めて発売されたミニアルバム。
5曲中2作品が3連のロッカーバラードという珍しい構成に加え、各楽曲の基調がF→B♭→D♭→D→Fmと絶妙な流れで推移するため、
非常に聴きやすくバランスの取れたアルバムに仕上がっています。別れや切ない気持ちを歌った曲が多いのに、聴き終えるととても爽やかな温もりに包まれる1枚です。
クラップハンドと一風変わったリフに乗せてさらっと別れの気持ちを綴る「エピローグにさようなら」。
軽快ながらもしっとりとしたヴォーカルのバックで鳴らされるシロフォン(木琴楽器のひとつ。マリンバよりも硬く高い音が特徴)に注目です。一見アンバランスに思える
リズムと音色がいつの間にか耳に馴染み、曲が終わっても耳の奥でこだまするような不思議な余韻が残ります。
イントロのハープによるグリッサンドから、全体的にエコーを効かせたぽわんとしたサウンドが
とても優しい「メリー・クリスマス・ナイト」
♪クリスマスナイト から始まる掛け合いは何度聴いても幸せな気持ちに
なります。
2曲目に続いての3連ロッカーバラードですが、こちらはカラッとした明るさと甘いメロディーが心地よいナンバー「愛はセレナーデ」。
明るいサウンドに乗せたノアさんとのコーラスワークが、楽曲に厚みと華を加え、前曲以上にクリスマスらしい香りが漂う1曲です。
メロディーからドラムス、ギター、この歌で描かれる男の美学など全てに70年代フォークの香りが漂う「Oh!My Lover」。
軽快なメロディーに合わせた爽やかな歌声が♪愛していたさもちろん今でも〜 の”も〜”などに見られるように
突然色っぽくなるアクセントが良。また、♪Oh!My Lover ドコドンシャーンの流れは何度聴いても楽しすぎ。どんな人でも何故かわからないけれど、とにかく猛烈にこの曲が好きなのよ!というのが
ありますが、まさに私にとっての1曲がコレ(笑)。いつ聴いても元気が出る名曲です。
藤田まことさんから贈られた詞を元に書き上げられた極上のバラード「Love Is Afternoon」。
上下する旋律の美しさと繊細でありながら情感たっぷりな胸に迫るヴォーカルに注目です。特に♪Love is Afternoon のアーフターのアーの部分で
すっと一瞬裏声ともつかぬように抜ける声が秀逸。思わずギュッと心臓をわしづかみされたような、切ない気持になります。
また、京本さんの歌声に溶け込むように被さるコーラスの響きがこの曲により一層の彩を加えています。
1 | エピローグにさようなら |
2 | メリー・クリスマス・ナイト |
3 | 愛はセレナーデ |
4 | Oh!My Lover |
5 | Love is Afternoon |
作詞作曲:京本政樹 編曲:難波正司 5原案:藤田まこと