『新・部長刑事 アーバンポリス24』主題歌・挿入歌にサウンドトラックを加えた豪華8曲入り(カラオケ含)マキシシングル。
”京本政樹”名義のシングル盤としては、88年に発売された『夢人形』以来、実に13年ぶりとなったこの作品では、これまた十数年ぶりに大谷和夫氏をアレンジャーに迎え、
当時とはひと味もふた味も違う、しっとりと落ち着いた魅力で聴かせる1枚に仕上がっています。
『いとしくて…』
解放弦を主体としたストロークに乗せた、シンプルだけれど哀愁漂うアコースティックギターのイントロから、やや擦れ気味に始まる歌声が色っぽく、別れてしまった恋人への
想いを切々と綴った詞がグッとくる1曲。
とつとつと語りかけるように歌われるAメロに対し、Bメロ、サビへとバックコーラス、楽器が増えるにつれ、渦巻くような雰囲気を醸し出すバックに絡みつくように、
時にねちっこさすら感じさせる、情感を増していく歌声がメロディーの美しさを際立たせます。要所要所で入れられるリム・ショットが心地よく、しっとりとしたバラードなのに、静かな激しさを感じさせる聴けば聴くほど
嵌ってしまう名曲です。
尚、アーバンポリス65話「女刑事 最後の事件」では、アコギでの弾き語りも披露されており、こちらも併せてお薦めです。
『冬色の街』
かつて京本さんが精力的にコンサートやショーなどを行っていた頃、ステージで歌われファンの間でも人気が高かったにも
関わらず巡り合わせの不運か、なかなか陽の目を見ることがなかった隠れた名曲。
いとしくて同様、別れてしまった恋人への想いを綴った曲ですが、イントロ・間奏・後奏でのアコースティックギターのアルペジオに絡むソプラノサックスの音色が、何とも美しい切なさを放ちより一層哀しさを引き立てます。
♪季節が心を染め抜いて…。 柔らかな声音が3連のロッカーバラードによく嵌り、寒い冬の夜にじっくりと聴きたい1曲です。
『いとしくて…(オリジナルサウンドトラック)』
テナーサックス、ソプラノサックス、ピアノ、口笛それぞれの楽器の特性を生かした奏法により、原曲のメロディーの美しさ・艶っぽさを改めて感じさせてくれます。
個人的にサックスならではの泣きのフレーズと、ピアノバージョンのイントロでの、印象派的なメロディーの崩し加減には、やられました。
また、お馴染みのメロディーとともに、京本さん演じる相原京介の様々なシーンが蘇って来ずにはいられない、という方も多いはず。
単なるドラマのサウンドトラックとしてだけでなく、
インストゥルメンタル集としても大いに楽しめる1枚です。
1 | いとしくて… |
2 | 冬色の街 |
3 | いとしくて…(オリジナルカラオケ) |
4 | 冬色の街(オリジナルカラオケ) |
5-1 | アーバンポリス24相原京介のテーマ(追跡) |
5-2 | 華麗なるテーマ |
5-3 | 哀しみ、孤独のテーマ〜ピアノ |
5-4 | 過ちのテーマ〜口笛 |
作詞作曲:京本政樹 編曲:大谷和夫