● Gメン75SP−帰ってきた若き獅子たち−  ●

黒木警視(丹波哲郎)率いるスペシャリスト捜査グループ<特別潜入捜査班>の活躍を描いた、ハードボイルド刑事ドラマ『Gメン75』。刑事同様犯人も1人の人間であるという視点の下、犯罪の動機や人が生きる上での苦しみや哀しみといった様々な観点から、刑事と犯人のヒューマンなドラマ作りを目指したこのシリーズは、1975年〜1982年までTBS系にて放映され、特に男性層を中心に絶大な人気を誇りました。
シリーズ終了後も復活を待ち望むファンの熱い声の中、『Gメン82』や数々のスペシャル作品を経て、ようやく17年ぶりに満を持して復活したのが今作です。 ちなみにタイトルにもある”Gメン”とは《GOVERMENT MEN》の略で、警視庁の特殊捜査チームを意味します。

この作品で京本さんが演じたのは、霊感があるトランプ投げの達人、結城 肇警部補。この作品の前身とも言うべき「変装の達人!!警部・鬼沢平吉のファイルE」にも登場した結城刑事が昇格です。

警官殺人未遂事件の容疑者・碓井(今井雅之)が急性骨髄性白血病患者を救うドナーであることを知った鬼沢(小林稔侍)は、黒木(遂に、警察庁長官にまで出世されました)を通じGメンに碓井の護送をさせることに。だが、護送の途中で小森(春田純一)が碓井に拳銃を奪われてしまう! 碓井にドナー提供させるため、自ら手錠でつないだ結城と碓井を追って、警察の山狩りが始まった……。

少年時代、「キイハンター」に憧れた京本さんの”いつか自分もあぁいうポリスアクションをやりたい”との思いが叶っての出演となった今作。タイトルバックやお馴染みのテーマを始めとするBGM、更にオープニングとエンディングでの滑走路を横並びに歩くシーンなど、まさに「帰って来た」という言葉がピタリな懐かしさがいっぱいです。
今回、メインでの登場となった京本さんの見どころは、何と言ってもハードなアクション!これに尽きます。
手錠につながれたまま、山中を走り回り時に転がり下りたり、激流にものまれ、更にクライマックスでは断崖絶壁をよじ登る!姿も、と文字通り身体を張った熱演をたっぷり魅せてくれます。この時既に40歳を迎えておられた京本さんですが、あの若かりし頃に演じられた沖田クン以上にハードな動きをこなしてしまうとは、流石としか言いようがありません。
もちろん、京本さんの特徴(?)でもある表情の多彩さも いつも以上に楽しめます。特にクライマックスでの、今回の事件にまつわるすべての思いをぶつけたかのようなとある表情、これはもう兎にも角にも必見です。


色白で端正な顔立ちに線が細くてオネエ言葉、と一見か弱そうに見える結城ですが、これがどっこい驚異的な体力と意思の持ち主、というのだからたまりません。 碓井にこれでもか、というほど殴られ蹴られても、かっと目を見開き「お前を病院に連れて行く!」と言い切る姿は惚れ惚れするくらいカッコイイ!
中盤の山小屋でのシーンでの、思わずハッとするほど切れのよい動きの数々や、何とも魅惑的な笑顔も見逃せません。また、この時の濡れてくしゃくしゃになったヘアスタイルにも注目です。

ところで、劇中「おかしいわねぇ」など随所で発せられるオネエ言葉。これは決して、オカマっぽいということではなく。京本さんが愛してやまない「キイハンター」にて千葉真一さんが演じられた役への オマージュ的な意味を込めて、あぁいう話し方になっているのです。それが証拠に常にオネエ言葉ではなく、緊迫した場面では普通に男らしい(というと変ですが)話し方になっているので、そのあたりにも着目してみてくださいね。

まだまだこんなスペースではとても書ききれないくらい、色んな魅力がたっぷりつまった結城警部補。翌年にも製作されたパート2以降、続編が製作されないのが残念でなりません(><)。 カムバーック!結城 肇

2000年10月23日

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