● ぼくの魔法使い  ●

『池袋ウエストゲートパーク』『木更津キャッツアイ』等の大ヒットドラマのシナリオのみならず、役者や構成作家としてもマルチな才能を発揮している、カリスマ脚本家・宮藤官九郎氏が贈るほのぼのぶっ飛びラブコメディー。

町田道男 (伊藤英明)と留美子(篠原涼子)は結婚3年目になっても、お互いを「みったん」「るみたん」と呼び合い、周囲が呆れ返るほどのラブラブな日々を送っていた。ある日、留美子が自転車に乗っていた男・田町(古田新太)と激突したことを知った道男は、心配のあまり勤め先の大手広告代理店を辞職してしまう。いつも一緒にいたいから、と就職試験を受けまくるも落ち続ける2人が行き着いたのは、便利屋『広吉代理店』。
社長の蟹広吉(西村雅彦)を筆頭に、社員たちは一癖も二癖もある人物ばかり。それでも一緒にいられるなら、と働き始めた2人だったが、留美子が記憶を辿ろうとすると、突然見知らぬ妙なおじさん=田町に変身する事態が発生してしまう。

可愛い妻がいきなりむさ苦しいおっさんに変身、という度肝を抜く設定が示すように、常識を遥かに超えた奇想天外なストーリーで大いに笑わせてくれるこのドラマ。主役の2人をはじめ、古田新太、阿部サダヲ、大倉孝二、ベッキーら超個性派俳優がズラリと顔を揃え、ギャグ満載の展開の中にほろり、とさせられるシーンも盛り込まれたとても楽しい作品です。


主役を演じている伊藤英明さんと、とある席でご一緒になった京本さん。伊藤さんが、ずっと京本さんに憧れていたことを知り一気に意気投合。そのままあれよあれよという間に第9話への友情出演が決定しました。そんな微笑ましいご縁での出演となったこのドラマで、京本さんが演じたのは”京本政樹”。同じく本人役でレギュラー出演していた井川 遥さんの劇中での共演者役です。

劇中ドラマでは、あの相原京介を彷彿とさせる刑事役と淡いピンクのシャツがよく似合う医師役の2本立て。一瞬のシーンながらビシッとカッコよく決めた表情から一転、焼肉屋でのシーンでは、紙エプロンを首からかけたお茶目な姿を披露。更には「監督、そろそろXXやりますか、また」とファンにはたまらないコメントも飛び出すサービスぶりで楽しませてくれます。続く乱入してきた田辺(阿部サダヲ)達との掛け合いでは、短い間に京本さんならでは、の細かな笑いの要素がぎっしり詰まったアドリブ炸裂。うっかりしていると聞き漏らしてしまうので、目だけでなく耳もしっかりそばだてておきましょう。

急遽決まった出演のため、出番は総計でもホントに5分足らずなのですが、この貴重な出演シーンがなんと前週の予告で殆ど使われてしまった、というウソのような笑い話が。
また、当日たまたま隣のスタジオで収録されていた、友人の藤原紀香さんがホストを務める料理番組に飛び入り参加、衣装のままちゃっかり手料理をご馳走になる、という嬉しいオマケもつきました。
そんな予告の甲斐あってか、京本さんが出演された第9話は全11話中、最も高視聴率を獲得したという嬉しいエピソードが残っています。

2003年6月22日

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