GOOD NEWS です。


東海大学付属伊勢原病院の研究室でしか測定できなかった抗PE抗体が
東海大以外の病院でも測定可能となりました。

SRLという全国ネットの検査会社が1999年6月から検査受付を開始しています。
SRLは全国ネットの検査会社で、ほとんどの総合病院が検査を依託しているそうなので、
事実上、国内の多くの病院で抗PE抗体が測定可能となったと言えるかと思います。
ちなみに抗PE抗体の正常値はキニノーゲン依存性、非依存性とも0.3未満です。

これはまさに全国の不育症患者にとって朗報ですね。
特に、現時点で「原因不明」と診断されている方、
「リンパ球移植」に臨まれる前に、一度主治医にお問合せなさっては如何でしょうか?

ちなみに検査費用ですが、保険適応外とのことで、5,000円程度と聞いています。

私が東海大で検査を受けた際は無料だったので、今回あらためて確認したところ、
不育外来に通院する患者さんについては、従来通り研究室で検査を行い、
陽性と出た人のフォローアップに関してはSRLに依頼する予定とのこと。
費用については引き続き無料とのことです。(1999年7月9日現在)

 
抗PE抗体とは・・・

抗リン脂質抗体のひとつであり、電気的中性のリン脂質、フォスファチジルエタノールアミン(PE)に
 対する抗体である。
このPEに対する抗体もPEそのものを認識せず、PEに結合する血漿蛋白である
 キニノーゲンを認識する。PEは常に血管内皮細胞や血小板などの細胞膜外層に存在し、その主要
成分であることから、抗PE抗体が血栓を惹き起こす可能性は十分にある。また抗PE抗体IgGが
 試験管内でrestingな血小板のトロンビン惹起性血小板凝集能を亢進させることが報告されている。

【参考文献】

産婦人科の世界 Vol.49  杉 俊隆 牧野恒久 「習慣流産抗リン脂質抗体陽性例の検査、治療」