救われた気持ちになった不育学級

 

 術後、不育症の検査を希望したところ「不育学級」の受講を勧められました。
検査治療前に、まず「不育症」について理解を深めよう、という狙いです。
「習慣流産」とは自然流産を3回以上繰り返すことをいいます。
私の場合、流産2回ということで、「習慣流産」とは言えないのですが
偶然不幸が続いただけ、とも思えず、自ら検査をお願いしたのです。
もう子どもはあきらめよう・・・と半ば絶望的になりながらも、
結論を出すのはまだ早い
検査だけでもきちんと受けて原因をはっきりさせよう
先のことはそれから考えよう・・・と思いました。

「不育学級」への参加は
、事実上の再スタートを意味していたのです。

二度目の流産から1ヶ月半ほど過ぎた1998年10月27日、
夫とともに不育学級を受講しました。
気持ちは原因究明への期待半分、再スタートへの不安半分でした。
不育学級は検査、治療を受ける患者を対象に月1回開催される勉強会で、
不育外来を担当する医師が講師となります。
その日は25人ほどが集まっていましたが、
同じ悩みを抱えている人がこんなにいる、という現実にとても驚きました。
最初に3枚の資料が配られ、それに添って講義は進められました。
予備知識を持たずに臨んだこともあり、ほとんどがはじめて知る内容でした。
説明は約1時間、夫も私もいつになく真剣に聴講し、そしてメモをとりました。
その時の資料とメモは、その後の検査や治療の確認に大変役に立ちました。
何よりも信頼できる不育症専門医に出会えたことが大きな喜びでした。
その日を境に、病院は恐ろしい場所ではなくなりました。
私が不育外来を訪れたのは、それから約1週間後のことです。