用語の解説

 

 

 不育症とは・・・
   妊娠はするが生児を得ることができない症例であり、流産,早産および産後1週間以内に赤ちゃんが死亡
  する周産期死亡、新生児死亡などを繰り返すものが含まれるが、その大部分は習慣流産が占めている。

 稽流流産とは・・・
   胎芽あるいは胎児が子宮内で死亡後、症状がなく子宮内に停滞している状態をいう。

 切迫流産とは・・
   胎芽あるいは胎児およびその付属物はすべて排出されておらず、子宮口も閉鎖されている状態で、少量の
  子宮出血がある場合、下腹痛の有無にかかわらず切迫流産といわれる。流産への移行状態と考えられ、
  正常妊娠過程への復帰が可能である状態とされているが、必ずしも流産の状態を表現したものでなく、初期
  妊娠時の子宮出血を主徴とした症状に対する名称である。

 習慣流産とは・・・
   自然流産を3回以上繰り返すことを習慣流産という。

 問診・・・
   過去の流早産回数、流早産週数、胎児心拍動の有無、妊娠経過など妊娠歴を中心に、その他既往症歴、
  家族歴などをもとにカルテを作成する。

 プロラクチンとは・・・
 
  プロラクチンは脳下垂体から分泌され、分娩後に乳汁の分泌を促すホルモンである。

 CRPとは・・・
  
CRP(C反応性たんぱく)は血清中に増えるたんぱく質の一種で、健康な成人では血液中に0.1mg/dl以下
  しか存在しないが、炎症が起こると急激に血液中に増加する。

 自己抗体とは・・・
   自分のなかにあるものに反応し、それを攻撃しようとする力が働いてしまうことをいう。本来なら認識しないはず
  の自己を認識し、攻撃するので、身体の機能が不調になり、リュウマチ、膠原病などの症状が現れる。

 抗核抗体とは・・・
   細胞の核成分に対する自己抗体。

 抗リン脂質抗体とは・・・
   リン脂質とは身体の細胞膜をつくる成分の総称で、血管内皮細胞や血小板などの細胞膜を構成している。
  そして抗リン脂質抗体とは、さまざまなリン脂質やリン脂質結合蛋白を認識する抗体の総称である。リン脂質
  にはさまざまな血液凝固、線溶にかかわる蛋白が集合し、微妙なバランスで血液の循環が保たれている。
  それらを認識する抗リン脂質抗体が凝固・線溶のバランスを崩すことにより、さまざまな異常を引き起こしている
  と考えられている。妊娠に関しては中期以降の子宮内胎児死亡が最も特異的である。流早産の機序について
  は、胎盤の血栓によると盲目的に信じられている場合が多いが、実は解明されていない。血管病変はおもに
  子宮胎盤ユニットの子宮側にあるという報告もあり、ラセン動脈の血管病変が流産の原因であるという説もある。
  ラセン動脈の病変は母体動脈血の繊毛間腔への供給を妨げることになり、仮説としては有力である。

        
炎症と免疫 vol6 no.6 1998 (先端医学社) 杉 俊隆「抗リン脂質抗体」より引用

 Lupus anticoagulant(LAC:ループスアンチコアグラント)とは・・・
   内因系血液凝固反応を延長させるリン脂質依存性の自己抗体のことLACと呼び、その対応抗原によって種類
  がある。その特異性はいまだに不明な点が多い。

 血小板凝集能検査・・・
  抗リン脂質抗体が血小板を介して血栓を惹き起こすというデータから、東海大学病院では不育症の
 検査のひとつとしてroutineに行っている。(この検査にあたっては、朝から飲物以外は口にしては
 いけない、という制約がありました。)

 テルロン錠 0.5・・・
   白色錠剤。私の場合、高プロラクチン血症の治療の為、1日1錠を服用。
  私自身は、服用後のむかつき・生唾(最初の1週間のみ)、眠気、悪寒やのぼせなどの副作用が感じられた。
  また、夕食後に服用すると、しばらく睡魔に襲われるが、2〜3時間経つと逆に目がさえて眠れない・・・という
  ことがあり、朝食後の服用に変更した。これら副作用には個人差があると思うので、あくまでもご参考までに。

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