- 今回の参院選の候補者をみて驚いている。比例区の選挙制度の変更に伴いいわゆるタレント候補が乱立していることが目立つことは私達にもわかっている事だ。忘れてはいけないのが「元代議士」という肩書きを持った候補者なのである。タレントも元代議士も知名度があることはわかっている。私が注意しなければならないのは、この2つである。
- タレント候補といわれだしたのが、昭和43年(1968年)の石原慎太郎・青島幸男が出馬した選挙だといわれている。石原氏は300万票近くを獲得しトップ当選をしている。これ以降、タレント議員が誕生している。挙げていくと、田英夫・山東昭子・山口淑子・志村愛子・八代英太・宮田輝・横山ノック・扇千景・畑豊・中山千夏・立川談志・今東光などである。いわゆるタレント候補者が上位を占めるようになる。タレント候補者以外の上位当選者を見ると、鳩山威一郎・市川房枝・美濃部亮吉・江田五月など知名度のある人か組織がしっかりしている人が有利である。「全国区」を「銭酷区」と称された。これが、あってから比例区に変更されタレント議員は苦しくなる事がわかる。組織で戦うことになるからである。久世問題などがあったために今回のような制度になりこういう現象が起こってしまった。政党は、タレント候補者発掘に奔走した。私としては、その人の特色(専門分野)を活かすのにはいいと思う。但し、国会を第一に考える事ができないといけない。この選挙制度で残念な事がある。有馬元文部大臣のような学者という肩書きを持った人である。このような優秀な人材を切り捨ててはいけない。
- 私は元代議士の方が許してはいけないのだ。一度、国会議員という肩書きになったら何でもいいから戻りたいという考え方はいけない。また、知名度があるという考え方もある。政党にとっては、「優秀な人材を落としてしまい早く国会に戻してあげたい。」という気持ちがあるのだろうか?こういう事をすると、衆院と参院の区別がつかず「参院が衆院のファーム化」になりかねない。国政選挙に初当選するまで何度も立候補する人がいるが、これはいいと思う。一度、当選したら最後までその院でやりとおすべきだ。落選してしまい、別の院の選挙にでるような事は駄目だ。衆院と参院の性質は違う。国会議員という肩書きを欲しいからやりたいのなら出馬を辞退してほしいし、有権者はその人にいれない様にしないといけない。最近は、選挙調整で参院にまわる人も増えている。
- ここ数年の国政選挙でわかっているものを以下の表にまとめた。
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