第7回 さくらんぼがない理由
日本の国花ともいえる「桜」。今年は大変早く咲き、そして散っていきました。
ところであんなに桜の木がたくさんあるにも関わらず、なぜ「さくらんぼ」が生っていないのでしょう?
桜にはそもそも変わった(?)性質があり、雄しべが同じ木の雌しべからの花粉を受粉できないという性質を持っています。しかも、接ぎ木などをして増えたものも受粉できません。(遺伝子がおなじなので)公園などにある桜はみな接ぎ木によって栽培されたものなのでさくらんぼをつけるのはまず無理なのだそうです。
私は幼稚園のときにさくらんぼができるはずと通園の際毎日楽しみにしていたのにいまさらながら裏切られたような気がしちゃいます ( ̄ ^  ̄ o)
追記(情報源 春蘭さん→春蘭さんについてはこちら)
数ある桜の木の中では受粉して実をつけるものもあります。
熟すとアメリカンチェリーのような色をして見るからに美味しそうですが食べてみるとその渋さにがっかりという経験の人もいるでしょうね?
実は普段流通しているサクランボとは少々品種が違いまして俗に言われるサクランボとは欧州系の品種を日本で品種改良して甘くて実の大きいものにしたもののことを呼ぶようです。
サトウニシキなどは正に山形県の東根市の佐藤さんという方が作出されてその名が付いているくらいです。
原種にはシャボレーとかがありまして完熟しても最近の甘いサクランボ慣れした口には相当酸っぱくて不味く感じる事と思います。増してやたまに付くソメイヨシノの実などは酷く不味いです!
最近はアメリカンチェリーの系統も見かけるようになりましたね?あれもまた別系統にて作出された品種なのです。
千佳さんのおっしゃるとおり自分の花粉では良く実をつけないいわゆる自家不結実性という性質を持っています。
これはサクランボに限らずに長年品種改良を繰り返された果樹類全般に言えることと
植物が本来持つ優秀な子孫を残すため他の木の花粉で受粉しやすい性質のためといわれております。
特にバラ科の果樹にはその傾向が強いようです。サクランボ、モモ、リンゴ、ナシなど・・・。
ですから別の親和性のある木の花粉にて見付きを良くするためにサクランボで言えばサトウニシキとナポレオンとタカサゴなどを畑に混色しているわけです。
面白い事にバラ科は異品種間でも親和性があるようでモモにスモモや梅と言った花粉でも受粉するようです。厳密にはバラ科の核殻類らしいのですが面白いものです。
ひとつの種族から進化したとされるダーウィンの進化論もまんざら嘘でもない気がしますね。
最近はまたまたの品種改良で1本でも実のつきやすいものも出ております。
あの雌雄異株のキウイフルーツでさえあるくらいです。面白いものですね? |