万里江と喜江のバルセロナ通信:92
『雨の季節』
2008/07/04

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ユーロカップでスペインの優勝が決まった6月29日午後10時半過ぎ、わーっという歓声に続き、花火や爆竹が鳴り出し、クラクションが響きわたりました。ビバ、エスパーニャ!

『雨の季節』は梅雨の話ではありません。アンゴラの作家、ジョセ・エドゥアルド・アグアルザの小説です。記憶に間違いがなければ、初めてアフリカ人作家の本を読みました。
内容は一言で言うとアンゴラの詩人リディア・ド・カルモ(1928〜1992)の小説化された自叙伝で、リディアの出生に関連して歴史をさかのぼり、アンゴラの民族主義運動の様子を描き、舞台はポルトガル、ドイツ、ブラジルと移動します。
アフリカの1つの国の歴史について考えたことも初めてかもしれません。アフリカ大陸から奴隷として多くの人々が連れ出された、ヨーロッパ各国の植民地だった等、今までアフリカ大陸をひとくくりにして見ていました。文中、LUANDAという地名が出てきます。アンゴラの首都なのですが、RWANDA(こちらは国名)と勘違いしていました。何か変だなあと地図を見て納得した次第です。

20080704Agualusa.この本はポルトガル語で書かれています。アンゴラの公用語はポルトガル語です。アンゴラ以外にもポルトガル語が公用語のアフリカの国があります。モザンビーク、ギニアビサウ、カボヴェルデ、サントメプリンシペです。
ポルトガルのポルトガル語とブラジルのポルトガル語は発音、語順が異なるだけでなく、表記も異なります(アクセントなど)。この本はリスボンの出版社から出ており、ポルトガル式表記です。
同じポルトガル語なのに表記が違うのはいかがという問題は以前からあり、このたびついに統一することで話がまとまったと先月新聞で読みました。

JOSE(Eにアクセント) EDUARDO AGUALUSAで検索してみてください。なかなか美男子です。
佐藤 喜江

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[喜江さんへメール]

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仲 間 の 反 応
弥生
ポルトガル語の表記

去年、いろいろ論議があり、今年の一月から統一、といっても全てではないのですがアクセントや単語の表記cやhを取るとか取らないとか・・・とりあえずそれが出されたのですがこれが非常にブラジル・ポルトガル語よりであったので、ポルトガル本国は認めないという動きになっていました。他のアフリカの国々もどちらかといえば、ポルトガル本国よりの文法、表記であるのでほとんどの国がサインしなかったと言うことでブラジルだけが1月よりそれを実行しているという状態でした。
しか〜し・・佐藤さんのメールを読ませていただくと統一されるとのこと・・・・
いよいよこの前出された案が通るのかそれとも新しい案になったのか興味あるところです。

先週火曜にイギリスのマンチェスターに出かけ、今週の火曜に帰ってきました。マンチェスター大学の寮に泊まっていましたがなんだかハリーポッタの世界に迷い込んだようでした。

               YAYOI



喜江
岩本さん、お返事(と言っていいですよね?)ありがとうございました。

ポルトガル語の綴りの統一について、スペインの新聞EL PAISには6月12日付で出ました。ポルトガル語のクラスの教材として、ブラジルの新聞O Estado de Sao Pauloの記事(5月26日付)を見
たのは6月になってからでした。
2009年1月1日から数えて、ブラジルでは3年間、ポルトガルでは6年間の移行期間の後に実現する、その内容は@発音しない子音は書かない、Aハイフンの使用の変更、B単語の最後の母音によってはアクセント記号をつけない等です。
ポルトガルの議会で採決された時は多数欠席、反対3だったそうです。

岩本さんのおっしゃるように、この内容が非常にブラジルのポルトガル語寄りなため、ポルトガル国内では反対の動きが当然ありましたし、ブラジル国内でもありました。この問題は文化、歴史、政治と大変密接にかかわっていると思います。
簡単に言えば、賛成の人は「このインターネットの時代に、同じ意味の言葉を同じく書かないでどうする!」(EL PAISの記事では、ポルトガルでは必ずしもインターネットがテーマの
中心にはなっていないとしています)、反対の人は「発音しない子音でも、語源から言えば言葉を理解するのに不可欠である」を理由としているようです。
O Estado de Sao Pauloでは、「この問題はいろいろ考えなければならないことがあるが、ポルトガルでは1.42%の単語が変わるだけなのだから、ポルトガル国内での抵抗は理解しがたい」が、「それはポルトガル語がポルトガル最大の遺産だからだ」としています。

日本でも使われる言葉の変化についていろいろな意見がありますが、送り仮名が変わる、漢字の画数が変わるというのは聞いたことがないように思います。幸いなのでしょうね。
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