万里江と喜江のバルセロナ通信:86
サンジョルディの日
2007/04/30

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風邪をひきました。高くもなく一晩で下がりましたが、熱も出ました。今年に入って二度目です。どうしたんでしょう、元気な私が二度も風邪をひくなんて。

もう過ぎてしまいましたが、4月23日はサンジョルディの日でした。サンジョルディの日には、男性が女性(恋人でも奥さんでも職場の同僚でも)にバラを、女性が男性(旦那さんでも恋人でも、多分職場の同僚でも)に本を贈る習慣があります。日本では、はっきりいつ頃までだったか覚えていませんが、この日に本屋さんが「本を贈りましょう」と宣伝していたような記憶があります。今もそうでしょうか。

今年サンジョルディの日に一番売れた本について書きます。フィクション・スペイン語の部で一番売れた本は『El juego del anjel』(天使のゲーム)だったそうです。12時間で12万5千部、17日に発売されてから計58万部(23日現在)。作者は『La sombra del viento』(『風の影』)のカルロス・ルイス・サフォンです。この本はふた月ほど前に、『風の影』の姉妹編としてサンジョルディの日あたりか或いは6月末に出版予定と聞いていました。
あとで知ったのですが、この日はバルセロナ市内のあちこちで複数の作家(カルロス・ルイス、キム・ムンゾーなど)によるサイン会が開かれていました。待つのが嫌いな私は事前にわかっていても行かなかったと思うのですが、でももしかしたら行っていたかもしれません。
『El juego del anjel』は買いました。前作を100ページほど上回る667ページで重さは1kg以上あります。寝転がって読むにはふさわしくありません。

サンジョルディの日は年々商業化されているようで、この日はバラ1本が6ユーロから10ユーロもします。普通は1本2〜3ユーロで買えるはずです。バラの色は伝説に因み本来なら赤なのですが、ピンクやオレンジならまだしもマルチカラー(どうやって着色するのでしょうね?)のものまで並ぶ始末。
本に関しても、この日をターゲットに新作が発売されたり、サイン会が企画されたり。「キム・ムンゾーがサンジョルディの日に母親を訪ねたり、しがない新聞記者(注・この記事を書いた記者のこと)と昼食をともにした時代とは違うのだ」とある新聞記者が1985年のサンジョルディの日を思い出して書いていました。キム・ムンゾー(1952年生まれ)は当時もっとも人気のある作家の一人でした。

そうそう、パン屋さんでは「サンジョルディのパン」というパンが売られます。カタルーニャの旗のように、黄色と赤の縞々で、チョリソ風味のパン。これも新しいものだそうです。
伝統行事と増えていくあやかり商品、切り離せない運命なのですね。

佐藤 喜江

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