万里江と喜江のバルセロナ通信:60
戦略的短期療法(1)
2007/07/14

あと1週間で日本人学校は夏休みになります。長い長い夏休み・・・なんていうのは甘い!現地の学校(公立)の夏休みは84日間!!6月20日終業で、7月いっぱいは大抵サマースクールがあるので、それに参加すれば実質45日程度。日本人学校とあまり変わらないことになります。サマースクールは無料ではないでしょうけれど。

戦略的短期療法というカウンセリングの方法に関心を持っています。心理学に興味のある方はご存知かもしれませんね。戦略的短期療法はエリクソンに始まる戦略的家族療法の一つの派、パロアルト派(カリフォルニアの地名)の手法です。
私が読んでおもしろいと思っている本はパロアルト派の流れをひく、Giorgio
nerdone(イタリア人)の書いたものです。彼はイタリアのArezzoに戦略的療法センターを設立し、戦略的短期療法の学校を主宰しています。

この方法には病気という定義はなく、ものの見方がゆがんでいると考えるのだそうです。現実は見方によって変わる。この考えが根底にあります。
なぜその症状(カウンセリングの対象になる全ての症状。エレベーターに乗れないなどのパニック障害、人前であがってしまうなどの対人恐怖症などを想像してください)が出るようになったのかという過去の履歴には重点をおかず、何がうまく機能していないのかという現状に目を向けます。カウンセラーは相談者のものの考え方に沿って、見方を変える手伝いをします。
カウンセリングに来る人は状況を改善するために自分で何とかしようとする、或いは周りの人が手助けをしようとしている場合が多いと思います。実はこれが逆効果になっていることに気づかせ、あらっというような課題に取り組むことで、おや不思議、解決してしまったりするのです。

この方法で大事なことはもう一つあります。戦略的会話術と言われる会話の進め方です。戦略的会話とは@質問は選択できるよう二つの答えを含むことA自分の受け取り方が間違っていないか相手(この場合は相談者)の答えを確認する。双方の合意点を確認するとともに相手を巻き込む意味があります。B具体的なイメージを含めて話すことによって感情に訴える。変化の必要性を理解させる。が基本的な進め方です。
戦略的会話とは相手を操作するのではなく、接点を見つけること、とNardoneは言っています。

では、具体的にどんな課題で問題を解決するのか?長くなるので、次回にします。
関心のある方はこちらをご覧ください。http://www.shinridock.com/ryouhou.htm
具体的な解決方法は載っていませんが、この方法をよく説明しています。当たり前ですね、お仕事ですもの。

佐藤 喜江
[バルセロナ通信]目次へ