● ナニワ金融道2  ●

勤め先が倒産したことから、街金の帝国金融に再就職した灰原達之が、先輩の桑田とともに大阪一の金融屋を目指し、悪戦苦闘、奮闘していくさまを描いた、青木雄二氏の名作人気漫画「ナニワ金融道」。
金融というそれまで漫画では馴染みのない、タブーともいえる世界を描き様々な反響を呼んだこの作品を、SMAP中居正広さん主演でドラマ化。 汚い金の世界も知らずに飛び込み、元来の純真かつ気の弱さ故、金融界特有の強引な回収などに疑問を抱き、苦悩する灰原青年が、中居くんの持つ雰囲気によく嵌り、大好評を博したシリーズ第二弾。

帝国金融に入社して半年。未だに成績があがらない灰原に、運送会社社長(もたいまさこ)から2000万円の借金の申し入れが入る。一気に売上げ増が見込めると喜んだのも束の間、当の社長が担保に入れた土地の登記簿を偽造しトンズラ。保証人である瀬口に 返済能力ナシ、と判断した社長は瀬口の恋人・三宅律子(篠原涼子)に目をつける。風俗嬢として働き始めた律子に非情になり切れない灰原。
一方、小学校教頭・三宮損得(伊東四郎)は、悪徳営業マンに騙され先物取引に手を出してしまい、灰原に助けを求めてきた。最初は、公務員ということでいい金づるだと思った灰原だったが、どんどん深みに 嵌っていく三宮を見るうち……。

全体的にコミカルでテンポのよい展開に、楽しくドラマを見ながらも、お金に振り回される人間の哀しさ、それでもめげないたくましさに思わずほろりときてしまいます。 また、中居くん以上にはまり役といえる、桑田澄男役の小林 薫さんの見事な街金のプロぶりは必見です。更に、番組主題歌 を担当したウルフルズのメンバーが、さりげなく(意外と度々)出演しているのも密かな見どころです。

さて、この作品で京本さんが演じられたのは、三宮教頭を借金地獄へと追いこんでいく蟻地獄物産の営業マン・羽目太郎。泥沼亀之助など、このドラマの特徴でもある、そのまんまなネーミングセンスがたまりません。 ちなみに羽目くんの上司は洞富貴雄という徹底ぶり(笑)。
この作品の見どころはやはり、関西弁を話す京本さん、これに尽きます。大阪は高槻市出身の京本さんですが、普段の役柄はもちろん、バラエティーなどでも綺麗な標準語を話される京本さんの、吉本も真っ青なコテコテな大阪弁が 聞ける、これは嬉しい限りです。 その上、とびっきりの笑顔で「ほな、いっときまひょか」と三宮に出資させる様は、いつになくすっきりしたヘアスタイルも手伝って、いかにもインチキ会社的な怪しさを漂わせながらもとっても爽やかで、 にっこり微笑む笑顔の眩しさなど思わずじたばたしてしまうくらいの愛くるしさ。
また、随所で見られる細かな仕草、表情による演技にも注目です。特に度々登場する男子トイレでのシーンは、隠れた見どころがいっぱいです。
出番はさほど多くはないですが(意外とあるほうかな)、爽やかコミカルな魅力が堪能できる1本です。

1996年10月8日

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