ブルース・スプリングスティーンは、アメリカン・ロックですよって顔をしてる大物の中では唯一大好きだと言えるヒト。
高校の頃、「TUNNEL OF LOVE」がでた。その前後にはうんざりするような5枚組のライヴがあった。友人経由で録ってはもらったものの、当時はほとんど聴かずにほったらかしてあった。ただ、「TUNNEL
OF LOVE」は結構好きだった。これも友人から借りて録ったものを聴いていた。何かほのぼのした世界。
それ以降はほぼスプリングスティーンとは関係ない。再び出会うのはもう、社会人になってからで、中古で出会った一枚のベスト。これもまた、微妙なハマり具合をみせた。
思い返すと、スプリングスティーン漬けな日々ってなかった。全くもってどこにもなかった。いつの間に全カタログが揃ったのかもわからない。気付くととても重要なアーティストになっていた。ま、新品で買ったのは一枚もないけど。
さて、今回は「Darkness on the
Edge of Town」です。一枚、と考えると普通は前作の「Born to Run」なんだけど、ここはいちばん聴いたヤツをセレクト。対抗はファースト。初々しさが魅力です。それに比べると、もう世界は出来上がってます。ピアノとサックスが唄います。それこそ過剰な程に。前作とは違って、成熟してはいますが、決して焦点はズレてません。
それというのも、裁判ざたが尾を引いているのでしょう。こんな評論家じみたことはあまり言いたくないけど。ライヴは出来ていたものの、音源の製作からは離れざるを得なかった時期。考えすぎて頭でっかちな曲や歌詞、なによりもそんなアレンジが出来上がることは充分に考えられたし。
でも、我らがスプリングスティーンは、それを逆手に取りました。自分の頭の中で鳴っている音に磨きをかけるのではなく、E.STREET
BANDの音をギッチリと追求していったのです。はっきり言うと、これがなかったら「BORN IN THE U.S.A.」はなかった。ま、つながりはどうでもいいけど。自分の唄うべきことと、E.STREET
BAND。この二つにキッチリと焦点が合わされたアルバムなのですよ、これは。
個人的なお気に入りは「Prove It All
Night」とか。ハード系の曲が少ないのはちょっとマイナス。でも、ミドル・ナンバーを並べてだれさせないのも、さすが。
ただし、スプリングスティーン初心者は違うものを選んだほうがイイかも知れません。それこそベストとか。あと可能性としては、いちばん売れたということで「BORN
IN THE U.S.A.」とかね。ベストは大体初期の曲が無視されてるんで覚えといてもらいたいんですが、ファーストは素晴らしいです。
あ、でもこの前出た二枚組のライヴってどうなんだろう? どっかで手に入れるか。