ココロのもんだい

その1

 

流産後、身体の方は日、一日と着実に回復し、

生理を喜びで迎え、そして元のリズムへと戻っていきます。

そういう意味では、身体は実に機能的にできているものです。

前かがみにおなかをかばいながら歩いていたのが

いつのまにか自然に駆け出すようになり

身体の回復にハッと気づいたりするものです。

ところが・・・ココロの方ですが、それはそれは厄介なものです。

私の場合、退院早々「外に出たくない病」を患ってしまいました。

子ども連れ夫婦やおなかの大きな妊婦さんが正視できない・・・

目にした途端に気がふさいでしまう…困ったことです。

厄祓いに神社に出かけたところ、お宮参りの家族連れと一緒になり

縁起でもなく、御祓いの最中にぽろぽろと泣いてしまったこともありました。

外に出てもぽろぽろ、家の中でもぽろぽろと

涙とため息の連続で、すべてを悲観的に考えてしまう毎日。

自分がこれほど逆境に弱いとは、思いもよりませんでした。

そんな状態が1ヶ月以上も続きました。

そんななか、ひとつの大きなココロの支えとなったのが

同じ経験をした人達とのインターネット上でのコミュニケーションでした。

不妊・不育症関係のメーリングリストや掲示板を通じ

一人、二人とココロを寄せ合う仲間ができ、

とりとめもなくメールを交換するなかで、たくさんの元気を分けてもらいました。

この不思議な連帯感の上に成り立つコミュニケ-ションがなかったら、

今の私はきっとなかったと思います。