第3回 自民党総裁選と内閣人事
  • 橋本龍太郎総裁が参院選で自民党の大敗した責任をとって辞任した。あれほど、自民党が負けるとは私も予想できなかった。後任の総裁は誰かと永田町は活発に動いた。小渕恵三外相、梶山静六前官房長官、小泉純一郎厚相の3人が立候補した。
  • 今回立候補した3人それぞれにおもしろく名前をつけた人がいる。田中眞紀子氏が「小渕さんは凡人、梶山さんは軍人、小泉さんは変人。」といった。私は、田中眞紀子さんらしい発言だと思う。言いやすいフレーズだ。真紀子さんのお父さんは、言わずと知れた「田中角栄」なのだ。小渕さんや梶山さんは当時の田中派にいた。田中邸にもたびたび来ていたと思う。眞紀子さんが政治家になる前からよく知っている人なのだ。その真紀子さんが総裁選では、角栄氏のライバルであった福田赳夫が率いていた派閥の流れをたどる三塚派の小泉氏に投票したというからびっくりした。時代は変わったと思った。
  • 小渕恵三という人は選挙では苦労人である。中選挙区時代の群馬3区では、いつもビリだった。福田赳夫、中曽根康弘両元首相、社会党の山口鶴男元書記長と大物ばかり 「ビルの谷間のラーメン屋」と本人は言ったらしい。前回の選挙後、衆院議長候補にといわれた。選挙区から見ると大物ばかりだ。「平成」のおじさんだけではいけない。何か大役をやってほしいと私はいつも思っていた。衆院議長のポストをけって首相になるシナリオはそこから始まっていたのだろうか。 もし議長になっていたらこんなことになっていなかっただろう。
  • 今回の自民党の人事を見ると、いつもの派閥順送り人事をやっている相変わらず古いことを守っている体質がある。大蔵大臣は宮澤喜一元首相を入閣させた。「平成の高橋是清」という人もいる。個人としては中坊公平さんを起用したほうがよかったと思う。文部大臣に元東大学長の有馬朗人さんを入閣させたのはよかったと思う。郵政大臣に野田聖子さんを起用したにはびっくりした。厚生大臣に元大蔵官僚の宮下創平元環境庁長官を起用したのはこれまでの厚生大臣のイメージがなくなってしまった。亀井静香元建設相や田中眞紀子さんを起用させたほうがよかったと思う。私は小渕恵三首相に「がんばれ オブチ君」と言ってあげたいのだ。

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