プロ野球中継の比較

プロ野球の全国中継は、巨人戦が圧倒的に強い。最近は、衛星中継の普及で巨人戦以外の試合を見られるようになったが、巨人戦を参考に各局の比較をしてみることにする。番組名は、2001年現在。放送時間は、原則としてです。放送試合数のチーム名は、主催者側の球団です。


日本テレビ系列(劇空間プロ野球2001)

放送時間:19:00〜20:54(最大延長21:24)

放送試合数:巨人70・阪神4・広島2=計76

コメント:巨人の親会社の系列会社であるが、完全中継といえないのが実情。阪神・広島主催ゲームの放映権をもっているのがよく分からない。今シーズン、8時の男という企画を実施。宮田コーチが現役時代「8時半の男」と言われたのを参考にしたのだろう。解説者も巨人に関係した人ばかりの中、掛布雅之さんだけは異色の存在。中日戦に川又米利さん、阪神戦に川藤幸三さん、広島戦に小林聖治さんというビジター側の解説者が、加わってくることがある。甲子園の阪神戦は、掛布さんが必ず担当する。週末の巨人戦の場合は土曜日が多い。

他のカード:大阪読売テレビが阪神戦と大阪近鉄戦(年間1試合前後)、広島放送が広島戦、福岡放送がダイエー戦を中継している。


フジテレビ系列

放送時間:19:00〜19:04「ナイター情報」、19:04〜20:54(最大延長21:24)

放送試合数:ヤクルト10・横浜9・中日6・阪神2・広島3=計30

コメント:ビジターの試合を最も多く中継する。解説者は、常に2名と豪華。副音声でいろいろな企画を実施。ヤクルト・横浜戦は、フジテレビが担当。7月頃のヤクルト3連戦は「フジテレビナイター祭り」として総力を挙げて放送する。得点が入った時に、何で得点になったかを示してくれるからわかりやすい。ヤクルト・横浜戦は3連戦の場合、そのうち2試合を中継する計算。横浜戦の場合、火〜木曜日であれば火・木、金〜日曜日であれば、金・土か土・日になるケースが多い。中日戦の場合、火〜木曜日であれば火・木、金〜日曜日であれば、金・土か土になるケースが多い。中日戦は東海テレビ、阪神戦は関西テレビ、広島戦はテレビ新広島が担当する。広島戦の場合、達川さんと神田アナが必ず登場する。

他のカード:フジテレビがヤクルト戦と横浜戦、名古屋東海テレビが中日戦、大阪関西テレビが阪神戦と大阪近鉄戦とオリックス戦、テレビ新広島が広島戦、テレビ西日本がダイエー戦を中継している。


TBS系列(JAPAN MAJOR BASEBALL)

放送時間:19:00〜19:04「○曜ナイター情報」、19:04〜20:54(最大延長21:24)、日のみ18:30〜20:54(最大延長21:24)

放送試合数:横浜5・中日7・阪神3・広島4=計19

コメント:TBS制作になるのが横浜だけで、後は、地元局制作になるのでリポーターとして登場する。実況は世界の松下賢次、石川、椎野、林、初田アナが担当。かえって、ラジオの実況の方が馴染みかもしれない。解説者は2名だが、横浜戦を除いて地元局とTBSの解説者1名づつ起用。牛島さんはTBS、CBCの2社契約のために中日戦の時は、どちらかになる。横浜戦の場合、火〜木曜日であれば水、金〜日曜日であれば、金か日になるケースが多い。中日戦の担当が名古屋CBC。「燃えよ!ドラゴンズ」のCDを出したこともある久野・塩見・水分アナの3人で担当。解説は、牛島・小松・彦野さんの3名で担当。中日戦の場合、火〜木曜日であれば水、金〜日曜日であれば、金・日か日になるケースが多い。阪神戦の担当は大阪MBS。TBSの解説者で担当するのが、田淵・川口・牛島さん。他は、衣笠・張本さんが担当する。広島戦は広島RCCが担当。「○曜ナイター情報」の○は曜日が入る。

他のカード:TBSが横浜戦と西武戦とロッテ戦、名古屋CBCが中日戦、大阪MBSが阪神戦と大阪近鉄戦とオリックス戦、広島RCCが広島戦、福岡RKB毎日放送がダイエー戦を中継している。


テレビ朝日系列(ゴールデンナイター)

放送時間:19:00〜20:48(最大延長21:24)、土・日のみ18:30〜18:35「○×○ミニ中継」、18:35〜20:54(最大延長21:24)

放送試合数:ヤクルト4・阪神5・広島4=計13

コメント:ナイター中継が少なく他の番組に影響が少ない。ヤクルト・広島戦は、テレビ朝日のアナウンサーが担当。広島には広島ホームテレビがあるが、テレ朝のアナが担当するは不思議。広島側のリポーター担当している。解説者が3〜4名と豪華すぎる!バックネット裏球種チェックをする松沼博久さんが担当。これが目玉であること。広島戦は、広島ホームテレビ解説者のの大下さんが加わる。栗山さんがTBSからテレビのみテレ朝に移籍。画面が見やすいことがいえる。さてさて、伝統の一戦「阪神vs巨人」のみ大阪朝日放送(ABC)が制作する。巨人側リポーターのみテレ朝の担当以外は、すべて自前。ABCの解説者2名が担当。実況ももちろんABCの伊藤・楠・中邨・清水各アナが担当。画面が大きく異なることがいえる。放送されるのが、水・日曜日が原則である。「○×○ミニ中継」の○はチーム名の頭文字が入る、

他のカード:テレビ朝日がヤクルト戦と西武戦と日本ハム戦、大阪ABCが阪神戦と大阪近鉄戦、広島ホームテレビが広島戦を中継している。


NHK(プロ野球中継)

放送時間:18:10〜18:45、19:30〜21:30頃(場合によっては放送延長)

放送試合数:中日1・広島1=計2

コメント:ほんとのちょっとだけしか放送していない。阪神戦の中継が今年はなかった(BS−1では中継があったが)。NHKの関係上、平日と日曜日に入れることが困難で、どうしても土曜日か祝日になってしまう。2部構成になっているが、ニュース・天気予報の関係で45分中断してしまうのが欠点。CMがないのですべてみることができる。一番公正な放送であることがいえる。

他のカード:BSと混同するが、甲子園以外の巨人戦は中継なし。その他どこでも中継する。


他の系列局

テレビ東京系列

不明

他のカード:テレビ愛知が中日戦(ほとんどがビジターゲーム)、テレビ大阪が阪神戦(すべてビジターゲームで火・土曜日)と大阪近鉄戦とオリックス戦、九州ではダイエー戦を中継している。

神戸サンテレビが阪神戦・オリックス戦(GS神戸のみ)、テレビ神奈川が横浜戦などを中継している。


参考

オールスターゲームTV放映権

96年:福岡ドーム(フジテレビ系列)、東京ドーム(テレビ朝日系列:日本ハム)、富山(TBS系列)
97年:大阪ドーム(テレビ朝日系列)、神宮(フジテレビ系列)
98年:ナゴヤドーム(TBS系列)、千葉マリン(TBS系列)
99年:西武ドーム(テレビ朝日系列)、甲子園(テレビ朝日系列)、倉敷マスカット(フジテレビ系列)
00年:東京ドーム(日本テレビ系列:巨人)、GS神戸(フジテレビ系列)、長崎ビックM(日本テレビ系列)
01年:福岡ドーム(フジテレビ系列)、横浜(TBS系列)、札幌ドーム(日本テレビ系列)

日本シリーズTV放映権

96年:巨人(日本テレビ系列)、オリックス(フジテレビ系列・TBS系列)
97年:ヤクルト(フジテレビ系列・テレビ朝日系列)、西武(テレビ朝日系列・TBS系列)
98年:横浜(フジテレビ系列・TBS系列)、西武(テレビ朝日系列・TBS系列)
99年:中日(フジテレビ系列・TBS系列)、ダイエー(日本テレビ系列・フジテレビ系列・TBS系列・テレビ朝日系列*)
00年:巨人(日本テレビ系列)、ダイエー(日本テレビ系列・フジテレビ系列・TBS系列)
01年:ヤクルト(フジテレビ系列・テレビ朝日系列)、大阪近鉄(テレビ朝日系列・TBS系列・フジテレビ系列)
*=放映基準の関係からテレビ東京系列からテレビ朝日系列になった。